Snow Dream．

※３ ページ3

「こりゃかなりの人間不信だな…」




私が見ているこの男性は、周りからどう見られているのだろう。



この男性がみている私は、どう思われているのだろう。



怖くて視線しか動かすことが出来ない私は、本当に臆病者だ。




「とりあえず、家に帰らないの？」

「それとも、帰りたくないの？」




こういう時、私はなんと答えるのが正解なのだろう。



帰りたいと言えば、また暴力を振るわれる毎日に戻るだけ。



帰りたくないといえば、私はどうなるのだろう。



この人にまで見捨てられここで息絶えるのだろうか。



わからない。



もう、何もかもわからない。




「はぁ…せめてはい、かいいえ、で答えて。首振るだけでもいいから……」

「帰りたくないって捉えるよ？いい？」




その言葉にほんと僅かに首を縦に降れば、良かったって微笑まれる。



何がよかったなのか。



普通は、首を横を振れば良かったと思うのではないだろうか。

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