【1晩だけ】 ページ24
ご飯を食べ終わって、食器を洗い終わったあと
たまたま思い出してしまった、過去の彼氏のこと
今でも思い出すと辛くて、哀しくて
後悔しか残ってない
あの時大ちゃんのお母さんから貰った私宛の手紙も勇気が出ずに、
ただただ毎日持ち運んでるだけなんだ
「明日読もうかな」
それが、毎日続いてる
いい加減に読まないといけない
読まなきゃ、大ちゃんの考えていたことがわかんない
だけど、それを読んでしまったら私自身が、大ちゃんのことを忘れてしまいそうで怖いんだ
優しい大ちゃんは、きっとそれを許してくれるのだろう
「何を読むの？」
後ろから現れた顔
もちろん、阿部さん
聞かれていたのは別にいい
「あっ……いや、あ、」
何も言えなくて、言葉が詰まる
そんなのただ私が、大ちゃんからの手紙を読むことに逃げているだけ
阿部さんに一切を打ち明けて、手紙を読むまでそばにいてもらった方が絶対にいい
そんなこと分かってる
「無理には聞かないよ、話したくなってからでいい」
だからこそ、
優しい阿部さんの言葉に甘えてしまうんだ
大ちゃんのことをいっその事話してしまおう
いや、樹のことも
その方が絶対に楽だ
「いや……聞いて欲しい……です」
「うん」
ベッドに軽く腰をかけた阿部さん
椅子の上に座って緊張している私とは違って、とても落ち着いていた
それもそうか
阿部さんは話を聞くだけ
私は今までの出来事を話す
「私、樹の前にも付き合っていた人がいたんです。中学生の頃でした。
身長はちっちゃいくせに、ダンスがすごく魅力的で、アニメも大好きで
なんにでも笑顔で、クラスのムードメーカー的存在で
私はそんな彼のことを好きになったんです
告白が成功して、付き合うことになって
付き合ってからも優しくて
受験を控えていた中学３年生の冬
冷たい雪が降っていました
息抜きの代わりに外に出て私だけがはしゃいでました
公園のベンチで横たわってる姿
冷えきっている彼のからだ
動かない彼がこわくて
彼は、高校1年生の春に亡くなりました
亡くなってから数日後、彼のお母さんから私宛の封筒を渡されたんです
送り主は、彼
あの時にもらった手紙
まだ読めてないんです
私が彼のことを忘れてしまいそうで、
彼から抜け出せなくなる気がして
怖いんです
大切な人なんか、作らなきゃよかった
好きになんてならなきゃよかった
なんて、おもう思っても仕方ないんですけどね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 219人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀 - SnowMan大好きです最高です亮平くんと涼太君と翔太くん寄りのオール担当です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月22日 17時) (
レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - レモンさん» 泣けてくるシーン！？どこだ！？笑作った本人がよくわからなくなってくるよーな、この作品を見てくださってありがとうございます！無理をしない程度に皆様に満足いただけるような作品作り頑張っていきます！！ (2019年6月3日 22時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - こんにちは。途中で泣けてくるシーンもありこの後のエピソードが気になります。無理はせず更新頑張ってください！ (2019年6月2日 13時) (レス) id: e5fea39f47 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 望愛さん» 本当ですか！？さなは、見たまんま？の阿部さん担（？）です！惚れちゃってぇ笑更新頑張ります！応援ありがとうございます！ (2019年5月22日 22時) (レス) id: d6e98db13a (このIDを非表示/違反報告)
望愛(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです…わたくし照くん担なんですけど、阿部ちゃんに惚れちゃいそうです、、ぐは(鼻血)更新頑張って下さい！ (2019年5月22日 20時) (レス) id: 75c0eead52 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：wwssseee | 作成日時：2019年4月6日 19時
