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なんで。
なんで俺に嘘ついた
なんで俺に隠した
なんで最初からほんとのこと言わなかった
グルグル頭の中が回る。
気持ち悪い。
テテが思い出しちゃったんなら上手いこと笑い話に変えなきゃ、
なんて焦ったのは一瞬。
真実はそれより酷かった。
…ああ、そっか。
“無かったこと” にしたいんだよな。
俺は邪魔者だから、あの出来事もテテにとってはいらないことで。
俺はもう用無しってか。
なんでだよ、結構仲良くしてなかったっけ俺ら。
こんな急に終わり来んの？
「…なんで、だよ」
TH「A、」
「そんなに嫌だったか…無かったことに、したかったのか、？」
TH「違う、！」
「違くねぇだろ、」
口から出る声は情けないぐらい弱々しくて。
俺はこの程度なんだ。
「俺は…っ、おれ、…あのせいで、こんな、…！」
TH「ごめんっ、Aごめん、泣い…っ」
「なかったことになんか、っ、できな…っ」
なんでテテまで泣いてんの。
テテの前で泣きたくなんかなかった。
ダサいし、弱味見せたくないタイプだし。
でも今回はさすがに無理だった。
精神的にきた。
悲しい、つらい、逃げたい。
俺は弱い人間だ。
「もう、やめよ…っ、いやだ、かえる」
TH「だめ、っ、まだ大事なこと話してない…！」
「いやだ、聞きたくない、！」
リビングから出ていこうとすれば、テテに腕を掴まれる。
こんなような事が前もあった。
あの時はテテの手なんか簡単に振り払えた。
全然力入ってなかったから。
でも今は、俺の手に力が入らない。
TH「1回だけでいいから…聞いて、Aっ」
「なんっ、でだよ、ぉ…！」
涙でぐちゃぐちゃの汚い顔なのに。
優しく抱きしめて、高そうなテテの服に俺の頭を埋められる。
香るテテの匂いにさらに泣けてきて。
やめろ、こんな事すんな。
頭ではそう思っても抵抗できない。
TH「A…ごめんね、また苦しめちゃう、俺…っ」
「いやだっ、もう、つらい…っ」
TH「うん、ごめん、あとでいっぱい殴って、っ」
もうこれ以上俺が知らない現実を突き付けないでくれよ。
テテが唇を舌で湿らせる音がして、
数秒後、小さく息を吸う音もした。
その間の沈黙が長くて、怖くて、
俺らはもう終わりなんだ、って思った。
壊すなら盛大に壊して。
後悔も残らないくらい。
TH「…A、好きだよ」
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リト - とても大好きな作品が見つかりました！他の作品も全て漁ります☀︎ (2022年4月13日 22時) (
レス) id: 2df230b8f3 (このIDを非表示/違反報告)
sumiko(プロフ) - 素晴らしく良かったです。ご馳走様でした！！ (2021年3月5日 23時) (レス) id: bc2f027781 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - 更新ここまでほんっっっとにお疲れ様でした！これからも頑張って下さい！ (2021年3月1日 21時) (レス) id: dec5fc1270 (このIDを非表示/違反報告)
sumiko(プロフ) - うわぁ。もう、続きが楽しみ〜。(≧◇≦) (2021年2月28日 23時) (レス) id: bc2f027781 (このIDを非表示/違反報告)
taitaitai_123(プロフ) - とても続きが気になります！更新楽しみにしてます！ (2021年2月21日 17時) (レス) id: 02fd041d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぐまっと
| 作成日時：2021年1月2日 10時
