家族物語。2 (ページ5)

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『ただいまー!』

信五「お帰り。今日はどやった?」

『楽しかった!』

信五「ほおか。お風呂わいてるから行っといで」

『はあい』

信ちゃんと会話を交わし、お風呂に入った。

晩御飯も終わり、明日の予習をする。

最近勉強してなかったからなー。

『あ、せや、亮兄ちゃんや』

亮兄ちゃん、勉強出来る方やったし、わからんとこ聞こっ

そう思ってリビングへ降りると、何やら男共だけで話してる。

信五「ほな、これ明日区役所持っていけばいいねんな?」

裕「おん。Aにはバレてないから、頼むで」

あ……。

今日もらってた、戸籍表、ってやつ？

私はいてもたってもいられなくなって

『なあ、戸籍表とかどーゆーこと？』

リビングのドアをあけ、兄ちゃん達に問いかけた。

忠義「A…!」

『なあ、私にバレたらアカンことってなんなん?
兄妹、隠し事やめようって言うてたやんか』

隆平「A、落ち着いて…」

隆くんはなだめるけど、いろんな感情が溢れてきて自分を止められない。

『お願い、全部話して。
みんなが今さっき話してたこと、全部、私に教えて』

みんなが何考えてたんか、知りたい。

すばる「A、後悔しやんか?」

いきなり低い声で言われて、思わず息を呑む。

『だ、いじょうぶ』

そう言われてちょっと怖かった。

けど、聞くことにした。

隆くんに手招きされて、空いている椅子に座った。

信ちゃんが戸籍表だと思われる紙を私の前に差し出す。

みんなの名前が書かれている中、私の名前は別の欄に書かれてあった。

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信五「Aは、俺らと血繋がってないねん」

信ちゃんのこの一言は、受け止めようにも受け止められない言葉だった。

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