呪いの王となる前の。【宿儺】

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貴「…貴方は五条家の人間、ですよね？ここへ何の目的で来たのですか」

男「へぇ！僕のこと知ってるんだ！
それより、なんの目的で、だって？
そんなの、そっち側についている君に教えるわけないでしょ！
あーーでもそうだなぁ、強いて言うなら…」



「君に会いに来た、とか？」



男が一瞬で間合いを詰めてきた
そして私の手を引いて、自身に引き寄せながらそんなことを言った



貴(は、早い！！反応出来なかった！時操術を使う隙もない。相性が悪いな…)

貴「ハッ、笑わせないで。気色が悪いわ」


男「ひっどぉ！僕これでも結構モテるんだけど、っな！！！」

貴「！！」


男が私の手を離したと思った瞬間に、蹴りが腹に入った


貴(うっ……痛っ…………肋何本か折れたかも、、これは、本当にまずいかもしれない)



男「あれ？大丈夫〜？死なれちゃうのはまずいんだけどなぁ」



貴(大丈夫なわけないでしょ！！
というか、死なれるのはまずい？どういうこと？)






男「んーーーよし！今日はもう帰るわ！」

貴「…は？」


男「いやー僕も任務でここに来てるわけだからさ、あんまり勝手しすぎちゃうと、また上に怒られちゃうわけよ
じゃあ！そういうことで！」

貴「ま、待ちなさいよ！！」

男「本当に？今僕を引き止めたところで、君、僕と戦えないでしょ？」

貴「っ！」



男「大丈夫！また来るから！」

そう言って、男は本当に去っていった
そのことに安堵している自分が情けない




痛みや悔しさで涙が出そうになったが、それを堪えて屋敷に戻った

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