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あの日以来、なんだか宿儺様が家にいる日が増えた気がする

最近は週に一日は必ず家にいる

そしてその日は必ず、私を部屋にお呼びになる


だが毎回、何をするわけでもなく
この間のように、近くにいろと言われたり、何か話せと言われたりするだけだった

初めて何か話せと命じられた時は、何を話していいのか全くわからず、「いい天気ですね」から始まり「明日も晴れるといいですね」で終わるような会話をしていた

しかし、最近では宿儺様の好きな食べ物を伺ったり(←特に無かった)、いつも外では何をやっているのか聞いたり(←やっぱり鏖殺だった)、宿儺様の術式について教えてもらったりもした。

そして今日は、宿儺様の嫌いな食べ物を聞いてみようと思っていた
のだが、今日の御命令は「何か話せ」ではなかった。




宿「御前のことを話せ」






貴「え?私の話ですか?
宿儺様にお話出来るような、面白い話は何もありませんよ?」

宿「面白い話など端から期待しておらん。いいから、御前のことを話せ」


貴「えぇ…んーそうですね、、、」

「私、呪術界嫌いなんですよね。
父は御三家に何とか取り入ろうと、上からの指示には首を縦にしか降らない、御三家の従順な犬です。
そして私は、そんな犬の、駒だったんです。」


本当に面白みのない話だ
だからこの話を、いつか宿儺様に話す予定もなかった

だけど、宿儺様に出会ってからは、自分の全ては宿儺様に捧げてきたつもりだ。
だから宿儺様の知らない私の話は、宿儺様と出会う前の話しか無かった。

宿儺様は静かに私の話を聞いて下さっている


貴「でも!そんな椿家での生活に嫌気がさしていた頃、私のもとに宿儺様の話が入ってきたのです!」

「父は私に、宿儺様に取り入りその行動を抑制することを命じたのですが、私はその話を聞き、一つの希望が出来たと思ったのです」

宿「希望?」

貴「はい!椿家には元々うんざりしていましたから、もう、どこか違う所に行きたいと思っていたんです。
ですが、逃亡となっては流石に問題になってしまいます。しかし、父の命令であれば正式な形で家出出来ますからね!」

「更に、私が宿儺様を止めるどころか宿儺様側につけば、良い嫌がらせになると思ったのです」

宿「…」

貴「あ!でも、今はそんな理由で宿儺様の隣にいるんじゃありませんよ!!
確かに、初めは不純な理由からここに来ましたが……初めて宿儺様にお会いしたあの日から、私はもう、貴方様の虜なのです」

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設定タグ:呪術廻戦 , 宿儺 , 両面宿儺   
作品ジャンル:恋愛
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たわし - 尊い、、、。ぬふ、ぬふふ (2021年3月7日 14時) (レス) id: 6472def61e (このIDを非表示/違反報告)
さとる - 尊い泣ける (2021年3月7日 13時) (レス) id: 63ad36ada3 (このIDを非表示/違反報告)
yu(プロフ) - 一気読みしました!!すごいおもしろいです!! (2021年3月6日 22時) (レス) id: 96a71449d3 (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年3月4日 3時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
猫人形 元猫耳アヤツリ人形 (°∀° )(プロフ) - こういうの読みたかった!書いてくださりありがとうございます…> < 読んでいてとっても楽しいです!更新楽しみにしています! (2021年2月17日 6時) (レス) id: d4943c1156 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わさ | 作者ホームページ:http://sakikoni0708  
作成日時:2021年2月13日 0時

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