もふもふ帽子の道標【文スト】

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露西亜帽(ウシャンカ)はいつの間にか少女の所まで飛ばされており、
少女は驚いたのか身体を小さく揺らした。

彼女は立ち上がり露西亜帽(ウシャンカ)を海に落ちる寸前で拾い上げてくれた。

そろそろ彼女と接触するため近寄ろうとしたが
彼女が露西亜帽(ウシャンカ)を被ったのです。

足は不自然な状態で止まり、目は少女に釘付けになる。

彼女は露西亜帽(ウシャンカ)を被ったまま
白猫を抱きしめていたが、白猫は暴れていた。

何をそんなに拒む事があるのでしょうか。

足を動かし、静かに少女へと歩みを進める。

「それ、ぼくのです」

声を掛けられた少女は驚いてぼくを見つめ
白猫は何処かに消えた。

彼女は露西亜帽(ウシャンカ)を頭に乗せていることを
すっかり忘れているのか、まじまじとぼくを見ていた。

帽子のことを言うと少し経って、急いで帽子を脱いだ。

別にずっと付けていても良かったのですがね。ぼくが言ったことですが
今更後悔しました。

改めて彼女を近くで見つめる。


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