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「ニャーちゃん〜」
一瞬で煮干しを食べ終わったニャーちゃんは
もっと欲しいのか、ベンチに軽々と飛び上がる。
本当に野良猫なのか疑う程の綺麗な蒼い目で此方をじっと見つめている。
「ハイハイもっとね、どーぞ、ニャーちゃん」
もし前、家猫だったのなら名前とかあったのだろうか。
ボーッと考えながら
袋の底に残っている煮干しを手に出し、食べさせる。
目の前の白猫をどう呼べばいいか分からないので
安直にニャーちゃんと私は呼んでいる。
白い毛並みを撫でながらニャーちゃんを抱き上げる。
猫吸いをしようとすると、
ペシペシと顔に優しく猫パンチされる。
近くに生えていた
ニャーちゃんと戯れた。
·
──そろそろ帰ろうかと立ち上がった時。
「エッ」
白くて、ふわふわで、ボール位の大きさの、謎の物体。
驚きで固まってしまったが、
そのふわふわが海に落ちる寸前の場所に飛ばされて思わず身体が動いた。
急いで近寄り、掴むとふわふわで気持ちいい。
土を少し払い、うわぁ〜と小さく
そのふわふわを抱きしめた。
頬擦りしているとこれが変な形をしていることに気が付いた。
丸く窪みがあり、両側にうさ耳のような形の出っ張りがある。
此れ、もしかして被るもの?。帽子なの?
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作者名：わたあめ信者。 | 作者ホームページ：http://wataame
作成日時：2023年1月20日 20時
