＃81 善良 ページ31
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『……ん、』
目を覚ましたときにはすでに夜中で、時計の針は午前一時をさしていた。
額がひんやりと冷たいのは、ジャンがタオルをかえてくれたからだろう。
だとすれば、ジャンはまだいるのかもしれない。
そう思い、ゆっくりと体を起こす。
すると、隣には机に向かったまま眠るジャンの姿があった。
『……ジャン?』
ブランケットを羽織り、机の上を見る。
そこには、今日の授業内容をわかりやすくまとめたノートがあった。
隣においてあるのはマルコのノートでジャンが書いていたのは私のノートだ。
『…これ、私が苦手なやつ』
私がわからないものも、ジャンなりの解釈をして細かく書き留められていた。
『…ジャン、』
改めてジャンの優しさに触れ、胸が熱くなる。
見た目や言動で誤解されやすいけど、本当はとても優しい。そんな彼が大好きだ。
寝ているジャンに気づかれないように、そっと頬に口付ける。
流れ落ちる涙が自身の頬を濡らす。
『…好き。好きだよ、ジャン』
起こさないようにブランケットをかけ、再び眠りについた。
―――――――
「………っ、寝ちまってたか…」
目を覚ますと、背中にはかけた覚えのないブランケットがかかっていた。
眠い目を擦りながら体を起こす。
すると、何故か頬が少し濡れていた。
「…何で濡れてンだ。…ん?」
机の上には、皿に乗ったおにぎりがある。
おそらく、いや、確実にAが作ったものだ。
「…ったく、お人好しだよな本当」
スヤスヤと寝息をたてるAのもとへ行き、布団をかけなおす。
机の上の電気を消し、ベッドの脇へ椅子を置く。
時刻は、午前二時半。今から部屋に戻るのも面倒なので、此処で寝かせてもらおう。
Aは書いていたノートの存在に気づいただろうか。
そんなことを思いながら徐々に眠気が増していく。
やがて睡魔に負け、ゆっくりと目を閉じた。
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S,JSB,K(プロフ) - カレンさん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります! (2018年7月31日 0時) (
レス) id: 31aebc4975 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 初めまして。この小説はとっても面白いです！そして何よりもジャンがめっちゃカッコイイです。これからも頑張りすぎないようにほどほどに頑張って下さい！ (2018年7月31日 0時) (レス) id: e2d0d40c3a (このIDを非表示/違反報告)
S,JSB,K(プロフ) - 智真さん» 気を使っていただきありがとうございます。最近あまり更新していなかったので、今日か明日辺りには更新します。 (2018年7月29日 19時) (レス) id: 31aebc4975 (このIDを非表示/違反報告)
智真(プロフ) - 初めまして！次、どうなっちゃうんだろうってドキドキしながら読ませてもらってます。すっごく面白いです！！これからも更新頑張ってください（でも、無理はしないで下さいね）応援してます(o^^o) (2018年7月29日 18時) (レス) id: 809fa61cec (このIDを非表示/違反報告)
S,JSB,K(プロフ) - かぐやさん» ありがとうございます。また、近々更新しますね。 (2018年7月15日 18時) (レス) id: 31aebc4975 (このIDを非表示/違反報告)
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