検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:84,196 hit

泣かないで。 #17 ページ45









9月21日。巨人戦。今日巨人が勝ってしまったら、巨人はセ・リーグ優勝。


絶対にハマスタで胴上げさせない、僕はその思いを胸に試合に望んだ。







結果は2-3の逆転負け。自分もヒット1本と力を発揮出来なかった。




他の選手が裏に下がっていく中、僕は胴上げを眺めていた。



『ッ、、、』


自分の中で活躍できなかった悔しさが込み上げてきて、唇をかみ締め声を殺して泣いた。
あの時打っていれば、そんな光景が何度も蘇る。




僕の背中をポンと叩いて慰めてくれるコーチやトレーナーが去ると、僕の隣に誰かが座ったのに気がついた。



『三嶋さんっ、、』


顔を上げると三嶋さんが座っていた。彼は優しいけど悲しい顔をしていた。


三「A。ごめんな。」



『違いますっ!!!三嶋さんはっ、あんな連日登板してたら、、、』


『疲れているに決まってます。』 僕はそう言って俯いた。三嶋さんの今期登板数はもう70に達していた。



三「でも、俺は言い訳して逃げたくない。抑えられなかったのは事実だから。Aだけが悪いんじゃないんだよ。だから泣かないで。」


そう言い、三嶋さんは僕の頬に手を当て優しく涙を拭ってくれた。



しかし、彼が疲れているのはきっと間違っていない。こちらを見て微笑む三嶋さんの顔は、無理して笑っているように見えた。


三「まだ終わったわけじゃない。ここからどうやって進んでいくかが大切だ。また明日から打ってくれる?」


『ッッ!!もちろんです!!』

僕の頭を撫でながら問う三嶋さんに、僕はガバッと顔を上げた。


三嶋さんはスッキリとした顔で笑っていて僕も釣られて笑った。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



読売ジャイアンツさん、優勝おめでとうございます。

ハマスタで胴上げが行われたのは少々悔しいところがありますが、さすがと言える強さだったと思います。


「康晃がちゃんと抑えられなかった。」「戸柱のリードが悪い。」 もちろんそういう人達の意見もよく分かります。


でも、彼らだって毎回上手くいく訳ではありません。スポーツというのはそういうものです。調子がいい時、悪い時があります。

これが言い訳になってしまっていることは分かっていますが、彼らだって努力しています。
それを知ってあげて支える、というのがファンの役割だと思います。



だから、最後まで応援しましょう。まだ終わっていません。

なんだか上から目線ですみません!

りあ。

34話→←33話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
100人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りあ。(プロフ) - にゃあさん» 返信遅くなってすみません!!にゃあさんありがとうございます!!! (2019年11月6日 13時) (レス) id: 29b03a1336 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ - 応援します! (2019年10月22日 20時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
りあ。(プロフ) - れいさん» 私もです!!笑 来シーズンも康晃ジャンプを楽しみにしてます!!! (2019年10月22日 15時) (レス) id: 29b03a1336 (このIDを非表示/違反報告)
れい - いつも康晃ジャンプできるか楽しみにしながら試合見てます(笑) (2019年10月22日 13時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
りあ。(プロフ) - 近藤選手も翔さんもすごくいい選手ですよね!康晃ジャンプは勝ってても負けててもノリノリになれるので好きです!是非一緒にジャンプしちゃってください!笑 (2019年10月22日 10時) (レス) id: 29b03a1336 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りあ。 | 作成日時:2019年8月22日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。