転生しました ページ15
青桃
年齢操作あり
ころんくん→こ「」
さとみくん→さ「」
お母さん→母「」
わからない→?「」
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ころんside
彼は虐められやすかった。
幼稚園児ということもあって、それはかなり弱かったのだが、当時はかなりきつかった。
だから、いつも僕がさとみ君を守っていた。
僕は、皆の指揮をとりやすい立場だったし、何より、好きだったから。
それに、ほっとけなかった。
幼稚園児で恋心が芽生えいるのも結構早い気もするが、そんなに気にしていなかった。
毎日が、幸せだったから。
さとみくん、それは幼馴染……と言っても、彼がいたのは幼稚園の年長さんぐらい。
だから、幼稚園が同じとしか言いようがない。
あの時は、まだ、楽しかった。
お母さんに、
「さとみくんとジュース買ってきな」
何て言われて、小銭を握りしめて走っていた。
彼は体が弱かったし、足が遅かった。
一方僕のほうは、足が速かったし、体力もそれなりにあった。
僕は、
「自動販売機でジュースを買う。」
それが嬉しくて、ダッシュした。
さとみくんは、案の定ついてこれていない様子で、頑張って走ってきていた。
それを見て、可愛いなんて思っていた僕がバカだった。
先に向かい側についた僕は、彼の名前を呼びながら手を振っていた。
それを見た瞬間、彼の顔は、パアっと効果音が付きそうなぐらいに明るくなった。
そして、僕に向かって走ってきた。
信号はちゃんと青色に光ってたし、大丈夫だなんて余裕かましてた。
バンっと音が鳴り響き、そこには、血だらけになったさとみ君がいるだけだった。
信号無視をしたトラックにひかれたらしい。
そのトラックは、ひき逃げで、もういなくなっていた。
病院に運ばれた後、ピーっと音が鳴って、0という文字が画面に残っていた。
周りの大人は皆、泣いている。
僕はお母さんに、
「ぜろってなあに?」
と聞いていた。
お母さんは、
「さとみくんは生きてるからね。」
と言っていた。
僕には、自分に言い聞かせているだけに見えたのだが。
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作成日時:2020年9月16日 17時