歌い手さんの短編集 (ページ2)

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バイト青桃ページ2

青桃です！

地雷の方は回れ右してね。

それでは始まります！

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桃side

『かなり……ヤバい。』

バイト間に合わない。ヤバい、また怒られる……走らなきゃ。

と思いながら忘れ物がないのを確認して家を出る。

俺がやっているバイトは有名なチェーン店で他の店舗ではそんなこと無いらしいけどここの店は結構厳しめ。

何か悪いこと＿＿悪くなくても＿＿ちょっと……いやかなり怒られる。

俺は学生だし離れた所にいる親に学費は出してもらってる。

それに、ご飯とかも月一で送られてきたりしてる。

だけど勿論お金なんてなくて結構苦しいからバイトをしている。

俺はそのバイトのリーダーのような人に目をつけられていて、毎回虐めのようなものを受けている。＿＿少なくとも俺はそう思う＿＿

バイト仲間はそいつが怖くて反論できない。

勿論俺も……だけど。

仕事場の見慣れたドアを開けるとガチャという音がしてドアが開く。

『遅れましたっ』

と言ってもまだ７分前。まだセーフ。

「お前おせーんだよ。もっと早く来れねーのか？」

謝らないと。また。

『……っ、ごめんなさい。』

これで、これでいい。

「早く準備しろよーっ。」

『……』

「準備おせーんだよ。」

いつもより、マシ。

『すいま、せん。』

いつもの暴力なんかより、断然マシ。

今日は機嫌が良いらしく、いつもの暴力はなかった。

「皆―時間だよー早く来てねー。」

と、ひょこっと顔を出す店長。

『……』

こんな優しい店長だからこんなことになるんだろうな。