第87話 ページ40
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爆豪の言い分は一理ある
1位にこだわる爆豪にとって手加減されて勝ち取った頂点など本物では無い
本気で1位を目指しているからこそ、栗花落の挑み方に怒りが爆発する
爆「ムカつくんだよ、いつもすました顔でいやがって。
本気でやれや！！！！！！」
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爆豪の言い分は理解できる栗花落であるが、それでも『この言葉』だけは許せなかった
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「─っ本気でやってるに決まってんだろ！！！！！！！」
爆「！？」
爆豪の言葉に感情が溢れる
普段の栗花落なら今の言葉も軽く流せるのだが、今回はそうすることができなかった
それほど彼女の精神は不安定になっていた
いきなりの事で呆気に取られる爆豪を他所に、栗花落は思いのままに話す
「お前の言う通りだよ。戦闘訓練で私の策が通じて勝つことが出来た、今までやってきたことがちゃんと身についてるんだって嬉しくなった。
でも、USJの時、相澤先生が脳無にやられたのを見て絶望した。何も出来なかった！ 1番近くにいたのに、ヤバいやつだってわかってたはずなのに！！」
爆豪への怒りの言葉のはずが、次第に自分への怒りへと変わっていった
爆豪はもちろん、ミッドナイトや実況席、雄英生もその事には気づいていたが栗花落だけは気づかず話し続ける
その中に驚愕の事実を織り交ぜて
「"耳が聞こえなくなって"からも1人でなんでも出来るように、みんなを守れるようにって…そのためにサポートアイテムだって作ってきた。なのに、なのに……！」
爆「………は？ ちょっとまて、てめぇ、
耳、聞こえてないんか？」
「こんなんじゃダメだ、もっとちゃんとやらなきゃ…」
爆豪の問いかけに返答がない
これは栗花落の発言を裏付ける決定的証拠となっていた
そしてそれは観客席にも届いていた
緑「耳が…！？ そうか、そういう事だったのか！」
飯「なにか分かったのかい？」
緑「違和感があったんだ。それが何かずっと分からなかったんだけど今のでわかった。
白雪ちゃん、いつも目線が少し下に向いてた。」
麗「下？」
緑「そう、多分口元を見てたんじゃないかな。口の動きで何を話してるのか理解する為に。」
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作者名：ベーコン | 作成日時：2022年10月14日 9時
