第86話 ページ39
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爆豪は淡々と自分の考えを話していく
爆「障害物競走ん時でも瞬間移動なりなんなりすりゃもっと簡単に抜けられた。俺や半分野郎が妨害してきた時もどっか飛ばしたりとか色々やりようはあった。
なのにお前はしなかった。いや、出来なかった。」
「(……だから嫌いなんだ、こういう聡いやつは。)」
爆「…無言ってことは合ってるってことでいいんだな。ハッ、とんだ見掛け倒しの個性だな。」
栗花落の個性【ひらめき】は欠点が多い
使う際に明確な"イメージ"をしなければ中途半端になったり発動しなかったりする
例えばUSJでの戦闘で使用した刀
あれを個性を使って持ってくる時は『工房の机の上にある刀を手元に持ってくる』イメージを正確に浮かばせなければいけない
また、瞬間移動に関しては対象が人の場合、個性を発動することが出来ない
正確には発動できるが、自分が思っている場所には移動させられないということ
昔プレゼント･マイクを雄英から自宅まで移動させようと個性を発動させたら北海道まで行ってしまった過去がある
そして、この個性の最大の欠点は【"ひらめいた"と口に出すことが発動条件】であること
いくら個性を鍛えたとしても"ひらめいた"と口に出さなければ発動することが出来ない
今の栗花落は言わば【無個性の状態】なのである
「見掛け倒しなのも全部わかってる。だから、」
爆「だからサポートアイテムで補ってるってか？ さっきのやつ壊されたぐらいでガタガタになってるくせによォ。」
「あれは…壊されるなんて……」
爆「壊される想定もしてなかったんか？ 完璧に隠せてると思ってたんか？」
「…」
爆「最初の戦闘訓練で誰もお前に勝てなかった。それで天狗になって油断してたんじゃねぇのか。
個性を使わなくても余裕で勝てるってよぉ！」
「…そんなこと思ってない」
爆「じゃあさっきのはなんだ！？ 機械壊されてから爆破喰らい始めやがって、挙句に『壊されると思わなかった』だぁ！？ それを油断っつーんだよ！！」
爆豪の的を得てる発言の数々に言い返すことも出来なくなっていく
その指摘に少なからず理解出来るからこそ栗花落はただ黙って居ることしか出来なくなる
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作者名：ベーコン | 作成日時：2022年10月14日 9時
