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久し振りの外に足を踏み出した
ボスが「今日一日くらいもう一度街を見てきたら?」と言ってくれたので有難くそうさせて貰った
色んな所を見て回って、足取りは軽く川に向かった
「変わらないなぁ…ん?」
ふと視線を少し下げると座っている青年が一人
なんか決意してるような独り言を言っているけど…施設の出かな、服装とかあれだし
「あの…」
?「ひゃいい!!」
私が声をかけると驚いて後ずさり、仕舞いに転げてしまった
私は「フッ」と笑ってしまい、咳払いをして青年に近付く
「如何して此処に?お困りでは?」
?「い、いや!困ってはいるけど別n((ぐううぅぅぅぅぅ…」
「「…」」
青年は恥かしそうに下を向いて笑う
私はそんな青年に何かを…とポケットをあさり、手に取ったものを差し出す
「困っているじゃァないですか、お腹が空いてるならどうぞ、と言っても腹に溜まるかは分かりませんが…」
手に取ったのは飴玉や焼き菓子だった
青年は「い、いいの?」と言って心配そうにこちらを見る
「いいんです、それに困っている方を放ってはおけないでしょう?」
そういうと青年は嬉しそうに笑い手の物を貰ってくれた
私はそろそろマフィアに帰るので、そちらに足を向けた
?「あ、あの!名前は?」
「…都合上お名前は教えれませんが…そうですね、簡単にあだ名でも付けて頂ければ」
?「あだ名…何か好きなものはあるかな?」
「好きなものですか…甘いもの、とか?」
?「甘いものですか…『砂糖』さん、でいいですか?」
砂糖と聞いて目を丸くする
余りにも安直すぎて可愛いなぁ
「あはは、センスすごいですね!」
?「い、嫌でしたか?ごめんなさい!!」
「いえいえ、嫌じゃないですよ?どうぞ『砂糖』とお呼びください」
?「あ、有難う…あ、えと!僕は”中島 敦”って言います!」
「じゃあ敦君ですね」
中島「これから会うかは分からないけど…宜しくね砂糖ちゃん」
「はい、よろしくお願いします」
私は笑って敦君の手を握った
「環境上助けることはできないけど…また会えたらいいですね」
中島「うん、それでも有難う」
「いえ、では」
私は手を振って川を流れた
優しい青年、綺麗な心を持った人間
私とはかけ離れた人間だ
「如何か、青年に幸があらんことを」
私みたいにならないように
1度しか会っていない青年に平凡を願った
7→←スイマセンでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!
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作者名:*憂鬱* x他1人 | 作成日時:2016年10月30日 16時