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人虎捕獲任務は失敗した
終わった後、樋口さんがボートで芥川さんを探し無事帰還した
が、やはり芥川さんは重傷、昏睡状態に陥ったまま起きる気配は見えない
私は資料を手に取りながら話をするボスの椅子の後ろに足を広げ寄りかかっていた
え？無礼？ナニソレオイシイノ？←
冗談はさて置き、こう見えて私は結構大事に扱われている(説得力の無さ)
所属は自由、つまりオールOKな上多重異能者
ここまで特殊な異能者はそうそういないから
でもここでこうやっているとボスの背中を守ってる黒服さんたちが怖い顔してるの見て嫌なんだよね
険しいし皺増えそう
ボスは嫌味なのか何なのか、失敗事項を述べてから「頑張ったからいいじゃないか」という
否、明らかに嫌味だ
樋口さんの険しくも苦虫を嚙み潰したような顔が目に浮かぶ
芥川さんを必死に庇う樋口さんは本当に可哀想
何を言われるかなんて想像もしない彼女はやはり凡人であることが分かる
彼女にここは似合わない、私は1人そう思う
森「では君は？」
ほら
今絶対唖然としてるね、絶対
悲しいだろうな、そんなことハッキリと言われちゃ
でもこれが現実
少しして話が終わった後、私は軽く伸びをして欠伸を漏らす
エリス嬢の移ったかも
「そんなこと言って、本当は気が付いているんでしょう？」
森「何のことかね？」
黙々と食事を続けるボスに私は「よ」と言って立ち上がる
それから軽く伸びをしてからボスの方を向いた
「『では君は？』何て棘を言う、女性相手にも容赦ないんですね」
森「そんなことはないよ、彼女は確かに芥川君に従順な人材さ」
「言い方が悪いです」
私もボスもため息を溢す
軽い笑い声が静かに部屋に響いた
「彼女がこの仕事に向いてるかは彼女自身で分かっていること、貴方が彼女に言葉としたのは彼女に復習させるため」
それに樋口さんは芥川さんが好きなこと
あんなに付きまとわれれば嫌でもわかると思うんだけど
芥川さんは馬鹿なのか鈍感なのか全く気付いていない
否、もしかしたら今までの暮らしの経験から慣れず分かっていないのかも
森「…後は彼女次第さ」
「そうですね」
私はポケットに入っていた飴をエリス嬢に一つ渡しボスの前に立つ
それからにこやかに笑って見せ、口を開く
「カルマ・トランジットの残党の件、貴方が誘導しましたよね？」
私の言葉に反応を見せる
それから指を絡ませ顎を乗せ私を見る
森「如何してそう思う？」
「残党が復讐しに来ると言って対策をしない訳がないから」
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作者名：＊憂鬱＊ x他1人 | 作成日時：2016年10月30日 16時
