第139話 ページ46
ジェイド「Aさん、行きましょうか」
『…』
この人(ジェイド)僕に触る事にまるで無抵抗だよな
いや、こっち(フロイド)もそうだけどさ
背中と肩押さえられて、まるで御令嬢でも扱うかのようだ
僕御令嬢でもなければ別にジェイド先輩に世話されるような身分の高い人ではない
いや、ジェイド先輩ってやり方はアレだけど紳士的だなとは認めてるよ
あ、これ因みに現実逃避ですね
フロイド「俺もA君の肩支える〜」
『…ッ…ぐぇ…っ…』
そしてそっちは支えてない
肩組んでるしむしろ首絞めてる
ジェイド「おやおや、フロイド
Aさんが歩きづらいですよ」
いやそこフォローの仕方微妙に違う
そうじゃないだろ
いや、そうだけど
フロイド「そ?じゃあ手繋ご?
俺A君ともっと仲良ししたい」
『…ッ…』
いや、こっちはそして素直だな
素直だし発言自体はピュアだしそのフロイド先輩はすごい優しい笑顔だ
信じて良いのか悪いのか分からない純粋な笑みでこれどっちなんだと逆に疑問に思えるほどに
フロイド「うわっ、手つめて〜
俺があっためてあげるよぉ」
『…ッ…!!』
両手で左手をがっちり捕らえられて、本当に手を温めるように包み込んでいる
え、この人こんなに彼氏ヅラしたがるっけ?
いや、したがるな
前から少し思ってたけどこの人初めから付き合ってる前提みたいな行動しかして来なかったし
え、そういう事?
初めからあの無遠慮貫いてきたの
え、ていうかまず僕は男ですけど
というかこっちが彼氏役な訳?
いや違う、どっちも男だしそういうの関係ないな
でもさながら恋人同士のやりとりみたいで僕も色々ついて行けない
ジェイド「おや、フロイドは紳士ですね
ふふ…」
ジェイド先輩までそういう事言う
でも絶対面白がってるだろ、これ
ねぇ僕どうしてこんなまるで「愛されてる」みたいな感じなの?
あんたら一体僕に今から何やらかすつもりでいるの?
ジェイド「モストロ・ラウンジのVIPルームへお連れします
そこで温かい紅茶をお出しいたしますので、どうかそこまで気を張らずに」
『…いや…』
そうじゃないんだよなと思いつつ、僕も色々雰囲気的に逆らえなくて結局は導かれるままにモストロ・ラウンジへ案内されてしまっていた
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作者名:ユウ | 作成日時:2020年12月29日 15時