The invisible story 3 (ページ31)

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第124話ページ31

翌日昼

フロイド「Aく～ん♡」

『…えっ…？』

フロイド先輩は昼休みになると突然僕達の教室に訪れる

そんな事あるか？

いや、待てよ？

昨日そう言えば告白の返事イエスで答えたんだな

え、待て、これはそういう事？

サバ「…お前、呼ばれてんぞ」

ディア「…ていうかあれ誰？」

『…えっと…』

オクタ「あ、フロイド先輩じゃないですか！

どうしたんです？こんな所で」

いや君は怖いもの知らずか

昨日先輩は怖いって言ってたじゃん

いや、もしかして先輩の前では良い子を演じてるタイプ？

フロイド「俺A君に用があるんだよねぇ

だからそこ退いて？」

オクタ「え…？」

『…！？』

え、何その顔

すごい怖いんだけど

え、今までのあの笑顔ってもしかしてただの優しい笑みだけじゃない？

いや、知ってたけど

あの笑顔の中にこれと同じ笑顔混ざってたよね？

え、待て、どれだ？

フロイド「A君、早く来てよぉ」

『ひぇっ…』

いや、今機嫌悪いよね、先輩

笑ってるけど目がやばいって

サバ「…お前、大丈夫か？」

スカラ「…お前、先輩に何したの？

脅されてるのか？もしかして」

『いや…』

違うけど正しいんだよな

いや、正しいけど違うの間違い？

脅されてはいないけど側から見ればそう見えるのはすごい分かる

それに事実上僕には逆らう道がない

『…何でもないよ…

とりあえず行ってくる』

ハーツ「えっ…お前大丈夫なのかよ…？」

『…うん、気にしないで』

こういうのが他の人に色々な誤解とか心配を生み出す要因なんだろうな

でもあまり深く探られるのも嫌じゃん、普通は

個人の問題は個人で解決したいし

オクタ「…A」

フロイド「はぁい、よく来たねぇ

じゃあ俺と中庭行こっかぁ」

この人も当然悪いと言えば悪い

誤解を生み出す要因をこの人が生んでいると言えばそれまでだ

でも別に悪い事は起こらない

…はず

『…セレン君、僕フロイド先輩と話があるから

ごめんね』

セレン「…？」

何かまた色々な勘違いを生み出す言葉を使ってしまった気がする

でもこうしなきゃ始まらないでしょ、残念ながら

フロイド「じゃあ行こっかぁ」

オクタ「…あ、A！」

僕は後ろで心配そうにしている同級生の友達に背を向けて、フロイド先輩に連れられるままに中庭へ向かっていた