The invisible story 3 (ページ30)

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第123話ページ30

『…』

マネ「どうした？今日は疲れた顔しやがって」

いや、疲れてはいる

でも言ってられない

周り皆気持ち整えてるし、僕の問題ここに持ち込むべきじゃないし

その僕が何を抱えているって別に何も抱えてはいないけど

色々ありすぎて僕の方も整理ついてないし

単に色々あって忙しい一日だな、と感じる、それだけであって

マネ「疲れてるなら一回気分転換にランニングでもしてくるか？」

『…じゃあ行きます』

こういう事はよくある話だ

演劇に集中していくためにストレスを発散させて気持ちを整える

演劇が全てな人であれそうでない人であれ同じ世界を演じるには同じ気持ちを整えなければならない

それについて来れないのであればその世界に入れるように一旦元の世界との離別をするという話であって、別にストレスにストレスを上書きして苛立たせている訳ではない

マネ「外暗いし体育館でな」

『…すぐ戻ります

すみません』

そう言ってランニングをし始める

なんか今日はやけに走れるな

エネルギーが有り余ってるというか

いや、精神統一精神統一

邪念は祓え

余計な事考えて走るのは良くない

そうだよね？

『…ハァ…ッ…ハァ…』

そろそろ良いかな

さて、汗を一回拭いて舞台の練習に努めよう

ルーク先輩も観にくるらしいし

マネ「終わったか？」

『…お待たせしました、やります』

マネ「おう」

この裏で誰かが下僕からの解放を求めて戦っているとも知らずに、僕は王にいたぶられて処刑される市民の役を演じ続けていた