The invisible story 3 (ページ16)

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第109話ページ16

『…』

フロイド「あーん♡」

いや、待って、何なのこれ

まず初めに今の状況について説明しようか

僕さっき「隣に」って言ったんだけど、これ「隣」って距離じゃない

片腕で肩抱かれてて、もう片方の手でサンドイッチ食わされかけている状態

つまりめちゃくちゃ近い

え、何、この人こんなにパーソナルスペース狭いの？

僕結構広い人なんですけどね

そんなに隣にいられると少し嫌と言いますか、威圧感があって色々心臓に悪いと言いますか

いや、ときめいてるとかじゃなくてね、どっちかって言うと恐怖感ね

まぁこの人に肩抱かれてる時点で色々説得力に欠けるんだけど

フロイド「口開けてよぉ

タマゴのサンドイッチ苦手？」

『…いや…』

いや、違うけど

違うけど違うじゃん

違うけど違うって何だ

いや、違うよ、タマゴサンドがどうとか以前の問題だって言いたいのであって、タマゴサンドが嫌いとかそういう話ではない

ちょっと僕の方を色々考えてくれ

いや、ていうかそこにいるジェイド先輩はニコニコして見守ってるんじゃなくて逆になんか言って

色々突っ込みたい所が多い

フロイド「いや、って事は嫌いじゃねーんだよね？

じゃあお口開けて？」

『…ッ…』

いや、これ覚悟決めて一回食べるべきなの？

断るべき？

ジェイド「…」

あ、ニコニコしてるけどあの人(ジェイド)めっちゃ怖い

これは食えって流れだ

空気を読んだよ、僕

『…もぐ…』

フロイド「～♡」

あ、そしてこの人めちゃくちゃ嬉しそうに笑うな

逆に怖い

え、待って、そんなに喜ぶ事？

前から思ってたけどこの人のツボが分からん

全然ついていけない

フロイド「A君、俺今すげー幸せ

A君はぁ、俺の事好き？」

『…えっと…』

いや、ていうかあの告白真面目な話なの？

シチュエーションとか色々おかしかったと思わない？

『…その…僕を本気で好きなんですか…？』

フロイド「うん」

『…』

即答ですか

あぁ、そうなんですね

僕の事好きなんですか

でも何で？

ていうか好きって何？

ジェイド「…まぁAさんがそう思われるのも仕方ありませんよね

Aさんの方は覚えていないようですし」

『は…？』

突然何故かジェイド先輩は少し真面目そうな表情をして僕に話しかけてきた