第105話 ページ12
『…え…?
2年生の教室に…?』
オクタ「何か俺の寮の先輩の知り合いにお前のファンがいるんだって
紹介してやりたいから昼休みに来てもらえるか交渉して欲しいって言われてさ」
『…』
僕のファンなんているの?
ここ一応男子校だよ?
女の人とか演劇に詳しい(?)ルーク先輩なら分かるけど、僕のファンってどういう事なの?
僕を馬鹿にしているの間違いじゃなくて?
ヴィル先輩のファンが多いってのは分かるし知ってる
でも僕ヴィル先輩に比べたらまだまだだし、そもそも僕演劇とドラマに多少とかモデルもだいぶ限られた年層とかしか狙っていなくて、ましてや芸歴浅いからそこまで知ってる人いないように思うけど
僕って感覚ずれてる?
昔から僕の思う「普通」は若干「普通」じゃないらしいけど、その僕にだって客観的視点みたいなものはある
世間的には僕はまだまだの舞台役者で、モデルだって別にそうでもない
と、僕は思ってるんだけど
僕とつるむ皆も僕を煙たがってはいないものの別段僕の事応援もしてないし
いや、仕事頑張ってとは言ってくれるし仕事の色々あったら普通に褒めたりはしてくれるけど、僕の味方かって問われるとそれも少し違うし
ただの友達として、友達の範囲内で応援してくれている
それが「普通」に接してくれている事だって思えるから僕も少しやりやすいのであって
『…2年E組に行けば良いの?』
オクタ「そう
オクタヴィネル寮のジェイド先輩、って言う人の所行って
その先輩の知り合いらしいから」
『…ッ…』
チリ、とまた何か頭に違和感が走る
ジェイド?
どこかで聞き覚えがあるような気がする
誰なのか何なのか思い出せない
『…そう、なんだね
分かった、行ってみるよ』
オクタ「頼むな、これは流石にお前にしか頼めないし」
僕は何も気にせずに1人で向かってしまった
また何かに振り回される事となるとは、その時気付かずに
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作者名:ユウ | 作成日時:2020年12月29日 15時