第53話 ページ9
その翌日、僕達は各々の話をした
持ち場で現れたお客様の話とか、それからマジフト大会を支える側として頑張った事をそれぞれ自慢し合っていたり認め合ったりしていたのだ
ハーツ「にしてもよ、ウチの寮の1年がエキシビションマッチに出たの急展開で面白かったよな！」
オクタ「それからあの監督生、結構芯強くて俺はそんなに嫌いじゃないかな
他の奴は煙たがってるけど、俺はあれはあれで別に良いと思う
つか女なのによくこの学園でやってけるよな」
ディア「…その件だけど、監督生が悪事を解決してくれたって話だぞ
キングスカラー先輩がオーバーブロッドしたって」
イグニ「えっ！？」
サバ「…らしいな
自業自得だとは思うが…まぁ何ていうか事情聞いて俺も何も言えなくなっちまった
だからってウチの寮長がやった事を認めるつもりはねぇけどよ」
スカラ「…そうだな」
僕が思っている以上に、あの事件には何か色々あったと知る
そして監督生のような存在がこの世界にはいて、自分にはきっとああはなれないのだというあの皆が感じていた自分の弱みを認めて自分がどうなっていけば良いのかと悩む気持ちを同様に少し抱いていた
自分が認めた自分は、そういう事ができる存在であるに違いないとどこかで思っているのだろう
それを嫉妬と名付けるのか、あるいは純粋に憧れと呼ぶのかについては知らない
僕自身も僕が信じる道でどこまでも進むより他にない
オクタ「てな訳で学園の平和も戻ったし…
次は期末試験俺らで頑張ろーぜ！」
サバ「おう！学年トップ層狙うぞ
今日から勉強会だ！」
僕達はそう言ってすぐに方向転換をし始めていた
これが次の事件の序曲となり、そして僕自身が大きくこの物語に巻き込まれる事になると知るのは、もう少し先の話である−−−−
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作者名：ユウ | 作成日時：2020年12月25日 22時
