The invisible story 2 (ページ47)

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第91話ページ47

『…ミドルスクールって、エレメンタリースクールと違って皆が将来のために色々頑張ろうとする時期じゃないですか

そんな中で僕だけでなくて皆だって成績優秀で他人より評価が高い自分でいたいっていうのを求めていたんだと思います

…でも、僕はそういうのでなくて、単に成績が上であればそれで良いって他人を嫌な気分にさせていたんです

僕にとって成績が良い自分っていうのは、高校へ行く事とかではなくてそれ自体が自分にとって必要な要素だったって感じで』

ルーク「…」

自分の事をここまで素直に話すのはあの日以来だ

あの日自分のクラスメイトにもここまで素直な話はしていない

ルーク「…それで君は、他人と価値観が異なるせいで周りを阻んでいたんだね？」

『…』

まぁ、そうだ

昔と違って、周りからは気味の悪い相手だと思われていたんだと思う

褒められるよりも僻まれる事が増えて、だんだん他人は僕を馬鹿にしてくる

そしてその癖僕よりも点が高い訳でもなければ他人より良識に欠けていて、平気で人を傷付けたり他人に迷惑をかける

手も出る

そういう奴に自分はなりたくなかった

だから敢えてそういうのを避けていたら、何か僕が他人を冷めた目で見ているって勘違いされて

いや、まぁあながち間違いでもないけど

でもそういう事をしている存在だって思われたのは事実で、そんな訳だから先生すらも僕の味方をしなくなった

自分の過失だとは認めている

でも自分の認めたくない相手と距離を置く事の何が間違えているのか

皆で仲良くしようなんてそんなの難しいでしょ

そんな中で僕を認めてくれるのは「結果」「成果」「自分の所有している客観的評価に基づく価値それ自体」

誰も僕自身の存在には価値を見出していない

ただ僕が持っているものにだけ目を向けて、それには価値があるから僕がどうなったってどうでも良いって僕を転がす

そして僕もそれに転がされるままに結果だけは常に発揮した

そしたら余計に嫌われて、手が出る暴力に発展していって

それでもお父様とお母様は僕が残した成果については真っ当に評価してくれたから、僕はそれで良いと思って何があっても耐え抜いた

そんな中で僕を見つけたマネージャーが僕に何を思ったかについては知らない

でも多分僕はあの時焦っていたんだろう

僕自身の価値を証明したいって、僕自身が間違っていないって誰かに知ってもらいたくて－－－－