第88話 ページ44
『…ッ…何なんだよ、何なんだよ…ッ…！！』
僕は1人でその場でそう呟く
昔からずっとそうだ
僕が何した訳でもないのに勝手に皆僕を怒る
僕を怒って満足？
そうやって勝手に僕を目の敵にして、勝手に居場所奪って、それで自分の立ち位置を獲得できればそれで満足な訳？
なら僕はどこに行けば良いの？
僕を突き放して追い出してやったんだから、僕の行くべき場所を示してくれたって良いって思わない？
僕は一体何をした？
そんなに成績が優秀な事はいけない？
お父様やお母様に報いるために良い子で居続ける事の何が悪いの？
自慢の息子だって言ってもらえれば幸せで、自分が演劇とかそっちの方面でもやっていけるみたいだよってお父様とお母様に自慢して、それで良い気分になっていた事は罪なの？
僕だって認められて喜びたいんだよ
喜んでそれで上にさらに上り詰めたいの
それのどこが悪いの？
僕は上を常に見続けていて、それで確かに周りを見られなかったかもしれないけど、自分を高めたいって欲を他人に否定される意味が分からない
それで勝手にムカついて勝手に僕を地に引きずり落とす方がよほどタチ悪いって思わない？
そんなに僕が地べたに顔つけて泥水啜ってる姿を見たい？
なら見せてあげるよ
ああやって他人に身体を見せつけるようにして、勝手に僕を食った気になって良い気分になっていれば良い
汚い人間どもに喧嘩を売り続けてやる
お前と僕は違う
僕はただお前らと同じような汚い人間でいたくないってだけ
綺麗で居続けたいだけ
だから敢えて暗い地の果てから僕を咲かせて、僕が触れられない毒花だって周りに知らしめているの
だから触れるんじゃない
触れて毒啜ってそれが苦いってそんなの当たり前だろ？
触れた方が悪いんだよ
毒があるって分かっているなら敢えて近付かないで逃げれば良い
それを勝手に食らって毒があるから嫌いだなんてそんなの知るかよ
そんなのお前が悪いだろ−−−−
ルーク「…ムシュー・生花
少し良いかな？」
僕は1人でそう考えている時、誰かに話しかけられる声を聞いていた
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作者名：ユウ | 作成日時：2020年12月25日 22時
