The invisible story 2 (ページ29)

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第73話ページ29

ジェイドside

そして気付けばアズールも僕らの計画に乗ってくれました

何故そんな事を言い出したのか、とアズールは普通に疑問に思ったのでしょう

そして調べていくうちに、彼が輝石の国出身である事や彼が演劇の世界で才能を見出されていて、まだ芸歴が浅いのに既にあらゆる方面から注目を浴び、その一環としてモデルの仕事をやっていた事などが判明しました

彼は芸能の世界で逸材として認められていて、周りも彼を使ってあらゆる事をやりたいと思って手を伸ばしているんです

そしてその彼もまた断らずに色々な事に挑戦し続け、まだそこまで大きな役は演じていませんが実は結構探せば色々な所で使われているとアズールに言われて知りました

アズール「それだけの逸材であるなら彼を保有していたいと願うプロデューサーは他勢いるはずです

手に入れるには敵があまりに多いのではないかと」

ジェイド「…誰もが狙っている、という事で？」

アズール「えぇ

譲り受けるにしても、あるいは買収するにしてもかなりの金額が要りますよ

その後彼がその分輝いてくれるのであれば安いものでしょうけど…まず買う段階での金額が簡単に手に入る額ではありませんね

それに…この感じですと彼はこの後飛躍し続けますよ

僕達が財力を手にする頃にはもう手に届かない場所へ行っているのではないかと」

ジェイド「…」

それを聞いてどうしたものかと思っていましたが、そこはアズールの事です

アズールが簡単に諦めるはずもありません

というよりも僕らも意外だったんですよ

アズールがまさか僕達と同様に、彼に手を伸ばしたいと願っているという事が

アズール「…まぁ彼が金額的に高いからと言って諦める事はしませんよ

僕の方が彼を売り込むのに一枚上手であると知らしめてやれば良いのです

そうすれば彼が僕を選んでくれます」

ジェイド「…ほう？」

アズール「彼が僕らといる方が仕事上都合が良いと判断すれば、彼は今のプロデューサーを捨ててより輝ける場所へ向かうでしょう？

その先が僕達の元であれば、彼と契約を交わして引き留め続ける事が可能です

互いにとって利益が大きいですし、その手段で行けば良いのでは？」

僕はそれを聞いて、なるほど彼が僕らの元へ来るように色々手を回せば良いのかと感じたのは言うまでもありません