The invisible story 2 (ページ11)

今日:18 hit、昨日:20 hit、合計:48,106 hit

第55話ページ11

俳優「お疲れ様！良い役割を演じていた

お前が本当に俺の弟かと思ったぜ」

『…ありがとうございます』

因みに言わせてもらうとこの主演の男性の方は今売れている「抱かれたい男ランキング1位」に輝く俳優さん

そんなすごい方とどうして僕が組んでるかって、それは僕自身が聞きたいところだ

おそらくマネージャーの独自のコネでどうにかしたのだろう

俳優「ところでお前、俺と前雑誌の撮影やった時あるだろ？

あれ見て俺の妹が「私お兄ちゃんああいう男の子を連れてるの似合う」って言ってたんだよ

俺の妹は生粋の腐女子でな、声優やってるんだけどそっち界隈の話声優の男にして困らせるの得意みたいでよ」

笑って言っているが、この男性は別にノーマルである

僕もそうだ

いや、ここでは誤解を生まないように言っておこう

まず僕らが何をしたかと言えば、僕達はただソファに2人で座って、距離を詰めてカメラの方に挑発的な目線を向けただけだ

そこに別に何もない

強いて言えばその男性が僕を懐柔して可愛がる側で、僕がそれにうっとりして懐柔されていると見られかねないような仕上がりになるように撮って女性を煽るような真似をしていただけで

元々この人色気あって挑発的で、よく笑うけど女なんて俺に敵うわけないだろみたいな顔して笑う俳優さんだし、僕は逆に誰かに救いを求めつつ転がされているみたいな役演じる事が多いし、多分ブランドイメージ的には間違っていない

その僕の知名度と言えば少し上がりつつあるけどこの人に比べれば全然

そもそもそこまで目立つ役はやってないし、主演とかそういうのは今までない

ただ周りがすごいから、ついでで「こいつ誰だ？」って調べたら僕の名前が出てくるくらいのものだろう

でもまぁ、今回のキャッチコピー、この人引き立てるために「抱いて。」って僕がまるでそう言っているみたいな感じに仕立て上げたし、そう思われかねないのも分かるには分かる

俳優「お前も俺と方面は違うが女に人気出そうだよな

素質あるぞ」

『…女性に食べられる、って事ですか』

俳優「そうだな、お前食っちまいたいって思える俺みたいに強気な女がお前を食うんじゃねぇかなって思う

悪い女には気をつけろよ、ははっ」

『…気を付けます

ではまた』

愛想笑いをしていたこの時は知る由もなかった

僕をこの後どこまでも振り回す存在が出現する事となるとは－－－－