Verweile doch, du bist so schoen 7 (ページ38)

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第318話ページ38

主人公side

乱「…魔族って結局こうなのよね

自分の意思曲げるの嫌いで、抑圧されたらストレスが溜まっちゃう

だから僕らって世界色々動かしちゃうのかもね」

寂「ですね

自然接続もそのストレス発散の一部かもしれません

有り余る過剰なエネルギーを発散しないとダメになるんですよね

そうやって我々自身の調律を保っているんです

抑圧されたものが大きく吐き出されて、この世界自体が壊れるのを防ぐために仕方ない事でもあるんですよね」

『…私、間違っていると知ってても大切なものは自分の手で守る

それがいけない事だと分かっていても、もう私は失わない

きっと』

一「…？」

左「…そんなに守りたいものがあるのか？」

『…一郎と左馬刻の事なのに

でも今はそれだけじゃないの、私を大切にしてくれている人魚の男の子も守りたい』

乱「…人魚とうまく共生してたの？

すごいね…」

寂「…彼らは少々人間の文化とも違いますし、だからといって我々とも種族が異なるのでなかなか理解し合えないものなんですよね

共生している者もいなくはないですが…私は真似できそうにありません」

乱「僕も人魚はちょっと苦手かな～…

人魚のオネーサンって目が気味悪いって言うか…夢みがちって感じで嫌なんだよね

プリンセスって感じって言えば良い？」

一「…へぇ、人魚か…

人魚ってどんな感じ？」

『…たまに噛んだり殴ったりしてくるよ

でも嫌いになれない、何でだろうね

愛かな？』

乱「ブフッ…愛とか言われてる

おもしろ～い」

寂「…相手の純情を馬鹿にするものではありませんよ、乱数君

ですがそうですね…彼女は種族の理解に努めてはいます

それを受け入れて共生できているのですから、否定はできませんよ

どこまで行っても同じ種族なのは事実ですし」

乱「ねぇ、僕らってわりかし身内の事は他人事なような気がしない？

誰といたってオッケー、だけど因縁だけは深めるな

むずくね？ていうかそれ純粋に矛盾でしょ

一緒にいれば因縁は生まれるもんよ」

寂「ごもっともです

それを分かった上で、因縁が生まれてもなんだかんだでまとまりのある世界というのが我々の思うゴールなのかもしれません

一郎君、これから厳しい事もあると思いますが頑張っていきましょうね」

一「…はい…！」

私達はその後各々の昔話とか今の暮らしの話をして昔の感覚を少し思い返していた