Verweile doch, du bist so schoen 7 (ページ37)

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第317話ページ37

主人公side

夢から覚めたら、私の周りは氷結薬草に覆われている自然豊かな庭だった

庭の中は区切りがあって、四角く切られた木で仕切りがついている

まるで仕切りに入れられている宝石にでもなったような気分だ

ここにずっとはいられない

分かっている

ここにいれば1人になっちゃうよ

ただ見ているだけで良い、他の命を感じていたい

ただ、生きて周りにいてくれる誰かを観測していたい

守ってあげたい

その誰かの命を

その誰かが救済される世の中を祈り続けていたい

そのために力を貸していたい

そのために私の命はきっと生まれたんだ

何のためか分からない命に、ようやく名前がついた

そんな気がする

『…クリスタル、青色だね

ジェイドとフロイドの髪の色にそっくり』

海の色なのかもしれないね

私は海でできているのかな

私の心臓には色々が多分混ざっている

一つの意思の中に、大切なものが詰められているんだ

『…一郎、左馬刻、何処にいるの？

共鳴、させてみる』

パァァ…

『…光ってる

じゃあ近くにいるんだね』

そう言って私は自分の勘を頼りに一郎達を探す

いるよね、きっと

想いが繋がっていれば会えるよね

そう言ってくれたのは一郎だもん

きっとそうだよ

私達は切れない

切れない絆が必ずここにある

そう私は信じる事にするよ

『…見つけた

一郎、左馬刻、会えて良かったよ』

一「…！A…」

乱「…クリスタル、出たんだね

ずっと隠してたの？」

『…隠してたつもりじゃない

でも何か引っかかってた

多分、願いに気付けなかったの

私は私の守りたいものを守るって意思が足りなかった

…守られ続けるとダメになるのを知ったよ

だから私は自分で動く事に決める』

強い意志でそう言って、私はそこにいる4人の大人に笑いかけた

大人達は笑っていて、まるで私を認めてくれているように見えた