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第189話 ページ44

『…!?何すんだよ…離せ…!!』


銃「まだ話は終わっていません

あなた、今なぜこの場から立ち去ろうとしました?」


『…何でだって良いだろ

碧棺左馬刻と俺は会うべきじゃない

…そうなんだろ?違うのか?』


銃「何を言っているんですか?

私がそんな事一言でも口にしましたか?

逆に左馬刻と話してやれば左馬刻が喜ぶだろうと言ったばかりではないですか」


『…そうだけど…』


そうだけど俺は碧棺左馬刻と会うべきじゃないのではないか?


だって俺と会ってしまったせいで碧棺左馬刻は本気で戦えなくなってしまったんだから


だとしたら今後碧棺左馬刻のためにも俺は碧棺左馬刻と会うべきじゃない


俺なんて、やっぱりいらない


銃「そうだけど何です?

何か会いたくない理由でもあるんですか?

素直に言いなさい」


『…言っても仕方ねぇだろ

俺が碧棺左馬刻と会えば碧棺左馬刻は本気で戦えなくなる

だから会わない方が良いと思っただけだ』


そう本心を吐露すると、入間銃兎はやがて深い溜息をついて俺にこう続けてきた


銃「あなた記憶がない割に複雑な思考を持ち合わせているのですね

もう少し左馬刻みたいに単細胞になってみてはいかがですか?

左馬刻はあなたに会いたくて仕方ないんですよ?」


そうは言われてもそれが本心なのか分からない


だって今俺の前にいるのは入間銃兎であって碧棺左馬刻ではないし、そもそも人の肚の中など他人である以上完全に理解できないのだから


勘解由小路無花果がいい例だと思うけど


銃「とりあえずもう少しここにいなさい

左馬刻と直接会って話をした方が良いと思います

…左馬刻に迷惑をかけたくないなら尚更」


俺はそう言われてしまったので、渋々喫煙所で碧棺左馬刻が来るのを待っている事にした

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年5月24日 16時

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