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過去編16 ページ31

シグルドの話を聞き、俺はシグルドがその智慧を以てして自分の住んでいた集落を救い、その様子を見ていた王に気に入られ、王の剣となるよう命令された事を聞かされた


そしてシグルドは本当は星の民として、剣など握らず星晶獣の研究に関わり、ただ民や友と語り合い議論し合いたいと願っていたが、王からの命令で逆らうこともできず今日まで自分の意思を押し殺して生きてきた事を知った


またシグルドを拾った王はこの空域の中でも特に威厳を持った存在であったため、いずれシグルドもまたその王から称号を受け、そうなれば王と同等の権力者となるために民達と会うどころか城の外に自由に出入りすることもできなくなる、と知らされた


全て、その王が原因で、シグルドは自分の意思で自由に生かしてもらう事が叶わなくなったのか


シグルドは、その憎き王に縛られていたのか−−−−


ルシファー「…っだがお前はそれで良かったのか!?

お前の世界は王によって狭められ、これまでもこれからもお前の身に自由を認められないなど…そんな事をお前は受け容れると言うのか!?

お前は−−−−」


『もう良いんだ、ルシファー

…私は王に拾われたあの日から、自分の望みなど叶わぬと知った上で今日まで生きてきた…

…でも君が私の友となってくれると言った時、私は救われたような気がしたよ』


ルシファー「!!」


俺はその言葉を聞き、驚いた


だがシグルドはそれに構わず、また笑顔で話し始めた


『私と友として、対等な関係で語り合い、議論し合ってくれるという事…そして私の望みであった星晶獣の成長、そして空の繁栄に対して私の考えを生かしてくれるという事…

君は私のそんな願いを叶えてくれた

それだけでも私は充分幸せだと思うよ』


何で、そんな事を言うのか


だってお前は、本当は研究の当事者として研究に関わりたかったのではないのか?


お前は本当は、剣など握らずただ友と議論し合いたかったのではないのか?


なのに何故お前は−−−−


笑って、いる?


ルシファー「…シグルド、お前は…」


そう問おうとしたが、シグルドは俺の問いを制するよう話した


『…だからルシファー、私が王から正式に騎士の称号を受けるまで、私と友であり続けてほしい…

…この願いを聞いてくれるだろうか?』


そう言うシグルドはまた、笑っていた


だがその顔は不安そうで、悲しそうだったように感じられた

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ユウ(プロフ) - あんこさん» あんこ様、最後までお読みいただきありがとうございます!ファーさんがキャラ崩壊してる感が否めませんがお楽しみいただけましたなら幸いです。拙い文にもかかわらずお読みいただき、またコメントまでいただき本当にありがとうございました! (2020年7月30日 19時) (レス) id: 9d1d0ddeab (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 今更ながら一気に読ませていただきました。設定が作り込まれていたりと、とても面白かったです。 (2020年7月21日 0時) (レス) id: 895fb63929 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - のあ´ω`)ノさん» なんと…最後まで読んでいただき、ありがとうございます!分かりづらい話だったと思いますが、楽しんでいただけたようで嬉しいです! (2020年3月8日 3時) (レス) id: 9d1d0ddeab (このIDを非表示/違反報告)
のあ´ω`)ノ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったし、通知が来る度に画面に飛びつくぐらいこの小説の更新が楽しみでした。面白い作品ありがとうございます! (2020年3月8日 3時) (レス) id: 4ad0e9371b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年3月8日 2時

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