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過去編12 ページ27

そしてある時、シグルドは忙しい時間の合間を縫って俺に夜会いに来た


久しぶりに会ったシグルドの顔には疲れの色が窺え、顔色もどこか悪いように見えた


ルシファー「…顔色が悪いな、シグルドよ

そんなに忙しいのか?」


『君が言えた事ではないだろう?

君はいつも顔色が悪いと思う…無理に私と会わなくても良いのだよ?』


確かに俺も日々研究に没頭するあまり、食事や睡眠に関しては杜撰なところはある


だがそれは俺がそれで良いと思ってそうしているため、あまり深くは気にして来なかった


とはいえ今日も実験に集中するあまり、俺はシグルドに会う前に食事を済ませることを忘れていたのだが


ルシファー「そんな事はどうでも良い…

…そうだシグルド、果物を持ってきた

俺は今日はまだ食事を済ませていなくてな…お前も食べないか?」


俺はそう言って持ってきたリンゴをシグルドに差し出した


だがシグルドはそれを見て「ありがとう、でも大丈夫」と断ってきた


何故かと問えば、シグルドはこう答えた


『王と共に私は食事を済ませてきたからね…


それに…どうも昔からそれは苦手なんだ』


ルシファー「リンゴが、か?」


『ああ…だから君が食べてくれ』


俺はそれを聞き、疑問に思いつつも持ってきたリンゴに噛り付き始めた


この男はこういう物は口にしたがらないのか


それはまるで、創造主の意向に従っているかのようではないか


何だか、気に入らない


そう思いつつリンゴを食べているとシグルドはやがて俺を見ながらこう話してきた


『…君も物を食べるのだね…

…何だか君もちゃんと生きている人間、って感じがして安心するよ』


ルシファー「…突然何を言っている」


俺がその答えにそう聞くと、シグルドはただ「いや…何となく、ね…」と言って笑った


俺はまたその態度に疑問と気に食わなさを感じてはいたが、何も言わずにただリンゴに噛り付いていた


シグルドはそんな俺を、ただ黙って笑顔で見つめていた

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ユウ(プロフ) - あんこさん» あんこ様、最後までお読みいただきありがとうございます!ファーさんがキャラ崩壊してる感が否めませんがお楽しみいただけましたなら幸いです。拙い文にもかかわらずお読みいただき、またコメントまでいただき本当にありがとうございました! (2020年7月30日 19時) (レス) id: 9d1d0ddeab (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 今更ながら一気に読ませていただきました。設定が作り込まれていたりと、とても面白かったです。 (2020年7月21日 0時) (レス) id: 895fb63929 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - のあ´ω`)ノさん» なんと…最後まで読んでいただき、ありがとうございます!分かりづらい話だったと思いますが、楽しんでいただけたようで嬉しいです! (2020年3月8日 3時) (レス) id: 9d1d0ddeab (このIDを非表示/違反報告)
のあ´ω`)ノ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったし、通知が来る度に画面に飛びつくぐらいこの小説の更新が楽しみでした。面白い作品ありがとうございます! (2020年3月8日 3時) (レス) id: 4ad0e9371b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウ | 作成日時:2020年3月8日 2時

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