3000年の執着心5 (ページ42)

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第235話ページ42

部屋を出て外へ出ると、部隊に編成された兵士達が既に揃っていた

兵士1「そろそろ行きましょう」

『ああ、行こう

くれぐれも自身の身を守ることに徹し、皆無事に帰ろう！』

兵士達「はい！」

そして私達は騎空艇に乗り、隣国へ向かった

ユリアを使わない理由は、コアが星の民や星晶獣のエネルギーを吸収しているという話を聞き、ユリアがそれに巻き込まれないようにするためだ

またユリアにはこの空域の心臓とも呼ばれているこの島を守ってもらう必要があったため、彼女を戦場へ連れるという考えには誰も至らなかったのだ

兵士2「おそらく隣国に辿り着くのはこのままだと明日の朝になりますね…

シグルド様、我々が交代して操艇します故それまでどうかお休みになってください」

『ありがとう…でも大丈夫

それに戦況をこの目で確かめたいからね』

そう言い私は兵士達に笑顔を向けると、兵士達は「ご無理なさらずいつでも休んでくださいね」と言い休むものは休み、艇を漕ぐものは操艇し各々過ごし始めた

私は船の外の景色を見た

見ると今は夜だったが、夜の暗闇と異なる闇に空は染まり、周りには靄がかかり、島々も覇気を失っているように見えた

そして研究所のある隣国の方を見やると、そこは暗い紫のような禍々しい何かに包まれており、確かに何か悪い事が起きていると感じさせた

『…ルシファー…

君は無事なのか…？』

私は3日前に別れを告げた友に、そう言葉をかける

当然、返事はない

『…別れを告げておいて君が居なくなるのは嫌だ、なんて言ったら君は怒るのかな…?

…君に何かあったのならば、私は必ず助けると誓おう

だから待っていてくれ、我が友ルシファーよ－－－－』

そう独り言ち、隣国への到着を待った

－－－－そのルシファーこそが戦犯であったとは、その時は知らなかった