3000年の執着心5 (ページ36)

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第229話ページ36

『ルシファー…？』

私はルシファーの表情を見て、私の言った事でルシファーの気を害してしまったのかと思い、困惑しながらそうルシファーの名を呼んだ

するとルシファーは私を睨んだまま、やがてこう話した

ルシファー「言え、シグルド…

そう思うなら何故お前は騎士なんぞになる事を選んだ…？

お前を縛り付けているものは何だというのだ…？」

『ルシファー…』

私はこれまで、自分の生い立ちについて話した事はなく、ただ騎士として生まれた身であるということしか伝えていなかった

ルシファーが興味を抱かないと思った事と、言ったところでどうする事も出来ないと知っていたためだ

だから私は言うのを躊躇った

自分がある日突然自分が集落を救った事で王に気に入られ、王に拾われた事で騎士とならざるを得なくなった、と言う事を－－－－

ルシファー「何故答えない？

俺を友と思うのなら言え、シグルド

お前は何故そう生きねばならないのだ？」

ルシファーは言うまで帰さない、と言わんばかりに私を睨みつけ、そう言った

おまけに友と思うのなら答えろ、などという、私にとって酷な問い方をしてきた

そう言われたら、答えなければ私はルシファーと対等であれない、というかのようではないか－－－－

『…君の気を害したのなら謝るよ

けどこれは、言っても仕方のない事なんだ』

ルシファー「そんな事聞いてみなければ分からん

それとも俺を友と認めていなかった、とでも言うのか？」

『ルシファー…ッ！！』

やがてルシファーは私の腕を掴み、力を込めてきた

『…っ痛い…ッ』

ルシファー「もう一度だけ問おう…

答えろシグルド…お前は何に縛られていると言うのだ？」

私はルシファーの表情や態度に対し、次第に恐怖を抱いていた

そしてそれを恐れるあまり、やがて諦めて答える事にした

『…答えるよ、ルシファー…

…実は私は－－－－』

そして私はルシファーに自分の生い立ちを話した

ルシファーはそれを聞き、目を見開き驚いていた