3000年の執着心5 (ページ32)

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第225話ページ32

それ以降も何度か隣国を訪れる際は研究所へ少しの間滞在する許可を王から貰い、私は何度かルシファーの実験室へ赴き星晶獣の卵の様子やルシファーの研究の光景を見せてもらった

ある時は星晶獣のコアの研究について教えてもらい、その実際の様子を見せてもらったり、ある時は青空のような模様が浮かんだ石のような見た目のコアを実際に作らせてもらったりと、行く度に様々なことをした

だがある時から私は王国の仕事を任される機会が増え、ユリアと共にパレント島付近の別の島に赴き、公務と共に民に教えを捧げたり島の様子を聞いたりする時間が増えた

そんなある時、私はある島で公務のためにユリアと共に「時の島」と呼ばれる、外部からの変化を受けづらく国の変化が滅多に起こらないと言われる島へ赴いた

と、島へ赴くと様子がおかしいことに気づいた

『あれは…？』

それは島の中心部で、何か黒いものが蠢いている様子だった

ユリアと共に急いでその場所へ向かうと、そこには星晶獣が暴れており、禍々しいコアらしきものが蠢いているのが見えてきた

するとその星晶獣は私たちの方を見て、ユリアの方に向けて攻撃を仕掛けてきた－－－－

『！！危ないっ！！』

私はすぐ抜刀し、その攻撃を剣で制してユリアを庇った

ユリア「！？シグルド様！！」

『怪我はないか、ユリア？

私は大丈夫だ…しかしこの星晶獣…』

私はそう言い、暴れる星晶獣を見つめた

私はこの星晶獣を、ころしたくはない

おそらくだが、この星晶獣は普段穏やかであるが、コアによって自我を奪われているのであろう

そう思い、私はその星晶獣に向けて走り始め、やがてコアを狙って攻撃を仕掛けた－－－－

星晶獣「ギャァァァッ！！」

星晶獣は私に向けて何かブレスのようなものを浴びせてきたが、私は気にせずにコアを狙い撃ち、コアを破壊することに成功した

そして星晶獣は邪悪な力を消し、やがて落ち着いた様子となった

『…良かった…』

が、私は受けた攻撃で負傷し、頭のあたりに痛みを覚えた

ユリア「シグルド様！！」

『ユリア…私は大丈夫だ…

民たちの様子を見て周ろう』

そう言い心配するユリアを宥め、島の民たちの安全を確認するため歩き始めた