3000年の執着心5 (ページ4)

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第198話ページ4

『…？』

来るであろう衝撃が、来ない

何が－－－－？

そう思い、俺は恐る恐る目を見開いた

すると俺の目の前には何か見えない大きな壁ができているようで、光はそれにぶつかるとやがて消えていった

そして－－－－

ルシファー「…ほう

来たか、特異点－－－－」

ルシファーが俺と別の方向を向き、そう言う

その視線の先には－－－－

ジータ「輝さん！！」

ルリア「輝さん！！大丈夫ですか！？」

『…ジータ！？ルリア！？』

ジータとその仲間たちがいた

ルシオ「もう大丈夫です…ここから先は私たちがあなたをお守りします

ここから逃げるのでしょう？あの男なら私たちに任せて、さあ行って－－－－」

ジークフリート「貴殿に怪我を負わせぬよう、我々も力を尽くす…

我々のことは気にせず、どうか逃げてくれ－－－－」

ジータ「輝さんっ！！早く－－－－」

ジータたちにそう促され、俺はその場から立ち上がり、走り出した

ルシファー「…逃すものか－－－－！！」

ルシファーは俺が逃げていく方向に向け、攻撃を仕掛けてくる

だがジータ達がそれを受け止め、ルリアは見えない壁を作り出してくれ、俺には何の衝撃も来なかった

そして島の端へ辿り着いた

その時、俺は違和感を感じた

『え…？』

島の端から見える空たちは靄がかかっていて、暗い

俺が今まで見てきた景色と、全く違う

『なん…で…？』

いつの日か見せてもらった空は、青くて島々は綺麗だったはずだ

なのに、この空は－－－－

「－－－－！！振り返ってはいけません、旦那さま！！」

ユリアの、そんな声が聞こえた

が、遅かった

俺はユリアの言葉を聞くよりも前に、振り返って反対側の空を見てしまった

そして、あるものを見てしまった

『…あれは…？』

それは、1つの、禍々しい何かに包まれている島

あの島、何か様子が－－－－

そう思った次の瞬間

『－－－－あああぁぁっ！！！！』

突如、激しい頭痛が走る

そして、頭の中に、何かが入ってくるような感覚を覚える

走馬灯のように、何かが脳内に映し出されていくような感覚を－－－－

これは、一体－－－－

そう考えているうちに、俺は意識を手放した