3000年の執着心5 (ページ29)

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第222話ページ29

私はこうしてルシファーと何度も会い、話をした

が、私は空が青い時間は王の近くにいるか民と話しているかのどちらかであったため、夜でないとルシファーと2人きりになれず、会うのは決まって夜であった

そして私はルシファーと会うと、ルシファーの研究の話を聞き、自分の考えを述べたりルシファーの意見を聞いたりし、その結果が出るとまた議論し合うなど、私達は良き友として語り合った

そしてある時、私はまた王から公務代行の命を受けた

王「シグルド、再び隣国へ赴き報告書を賜れ」

『はい、我が王』

それは星の民の研究所の報告書を預かるという、以前と同じ内容であった

ふと私は、ルシファーが研究する風景を実際に見てみたいと思い、王にこう問うた

『我が王よ…ご無礼と承知しておりますがお聞きしてもよろしいでしょうか…？』

王「何だ、シグルド」

『星の民の研究所で実際に研究を行う姿を見たく存じあげます…

故に隣国に一晩身を置き、翌日帰還させて頂くことはできませんでしょうか？』

王は私の言葉に不機嫌そうな顔をした

王「そんなものを見てどうするというのだ？」

『はい…分かっております、我が王よ…

ですが…』

私は王を説得するため、それらしき言い訳を考え、やがて王にこう言った

『ですが…

本国の騎士として星晶獣がいかにして生まれ、いかにして成長し、そして…

仮に彼らが悪どき考えを抱いた際に私がどう対処する事が最も効率的であるかを知るには、本で知るより実際の姿を見たほうが良いと私は考えます…

故に隣国へ赴く際に、少しだけその様子を拝見することにより、学びを得たいのです

隣国は星晶獣に関して最新の研究を行っております故、得られる事も多いかと…』

私がそう言うと、王は私の顔を見て、やがて納得の言ったような表情でこう答えた

王「なるほど…確かに百聞は一見に如かず、と言うものであろう…

故にシグルド、隣国への一晩の滞在を許す

しかし翌朝になればすぐにユリアを呼び、すぐ城へ戻れ」

『はい…ありがたき幸せです、我が王よ

王のご厚意に感謝申し上げます…！』

やがて王は私に「下がれ」と告げたため、私は玉座の間を後にし、自身の部屋に戻った

そして夜になるまで普段と同様に過ごし、ルシファーと会う時を待った