3000年の執着心5 (ページ26)

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第219話ページ26

その男性は私が手を取ったのを見て、少し驚いているようであったが、私はそれを気にせず初めてできた友にこう答えた

シグルド「…我が初めての友よ、名を聞いても良いだろうか？」

すると男性は私の問いにこう答えた

ルシファー「…俺の名はルシファーだ

我が友シグルドよ…今後多くのことを共に語り合い、共感し合おう」

『…！！』

私はその答えに再び驚き、そして友－－ルシファーの言葉を聞き、嬉しくなった

ルシファーは、私の友として、私が望んでいたように語り合い、認め合う存在となってくれると言ったのだ

その言葉がとても、嬉しかった

私はもう、孤独じゃない－－－－

『…ああ、これから宜しく頼む、ルシファー』

ルシファーは私の言葉を聞き、私に笑いかけた

私もまた、笑っていた

ルシファー「シグルド…お前とこうして出会えた事、未来忘れる事はないであろう

これからお前と話をするのが楽しみだ」

『私もだ、ルシファー』

ふと空を見上げると、やはり星が輝く夜であった

『ルシファー…もう夜も遅い

また時間の許す時再び会い、話をしよう』

そう言い私はルシファーの手を離した

ルシファーはそうすると手を戻し、少し残念そうな顔をしながら何かを考えるかのように黙り込んでいたが、やがてこう答えた

ルシファー「…お前は多くの民に囲まれ、愛されている

出来ることならお前とまたこうして2人で話がしたい

シグルド、次はいつ会える」

私は少し考え、やがてこう答えた

『では明日、星の瞬き始める頃に』

そう言うとルシファーは満足げに笑い、「分かった」と答えた

ルシファー「ならば明日、またこの場所へ向かう

…ではな、シグルド」

『ああルシファー、また明日』

そう言って私達は別れた

私に、最初で最後の友と呼べる存在ができた瞬間だった