3000年の執着心5 (ページ25)

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第218話ページ25

『…君は…誰だ？』

私は突然のことに驚きつつも、その場から立ち上がって私を見つめる男性に問うた

ルシファー「…隣国に優秀な騎士がいると噂を聞いた…

その騎士は非常に聡明で叡智に優れた騎士である、と…

…答えろ、お前がその騎士か？」

男性はそう問い返す

この男性もまた、他の民と同様私に教えを求めて自分の元へ来たのだろうか

『…優秀、ではないし叡智に優れてもいないが…

…いかにも、この身は国の騎士にあります』

私は男性に跪き、そう答える

ルシファー「…星の民であるにもかかわらずその智慧を使って何かを生み出すこともなく、その身を以て剣を振るうと聞き興味を抱いた…

…そしてお前が叡智に優れている、と聞き会って話をしてみたくなった

…名を聞かせろ」

『…我が名はシグルドにあります』

私のことを知っている割に私の名は知らないのか、と少し疑問に感じてはいたが、特に気に留めはせず私はそう答えた

すると男性はその返答を聞くと私に手を差し伸べた

『…？』

その様子に私が少し驚いていると、やがてその男性は私の予想だにしないことを話し始めた

ルシファー「…ではシグルド、俺の友となれ

俺もお前の友となろう」

『…！！』

この男性は私に今、友となれ、と言ったのか？

それは、私と対等な立場にあり、私と共に語り合い議論し合うことで互いが互いを認め、高め合う存在になれ、という事だろうか？

これまでどんなに望んでも、私はそのような存在に出会う事はなかった

だからその言葉がとても嬉しかった

ようやく、ようやく私の孤独を癒す存在ができるのか－－－－

気付けば私は、差し出された目の前の男性の手を取り、微笑んでいた