3000年の執着心5 (ページ16)

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第209話ページ16

光が止むと、私は知らない空間に王とその女性－－ユリアと共に立っていた

王「ユリアよ、ご苦労だった

私は少年と話をする…去れ」

そう言うとユリアと呼ばれた女性はその場から消え、王はその空間にある大きな椅子に腰掛けた

王「ここは我が王国の城…そしてこの部屋は我が玉座の間にある…

シグルド、お前の部屋を後に用意させる…休息はそこで摂ると良い

我に用がある時はこの部屋を訪れよ、他の部屋は我が臣下たちに案内させる…疾く覚え目的に合わせて部屋を訪れられるようにせよ」

『はい、我が王よ…我が身に有り余るご厚意、感謝いたします』

王「はは、本当に礼儀のなった子供だな、お前は…

それとシグルド…おまえは我が剣となる存在にある…鍛錬は決して怠らず、また我の側から決して離れることなかれ

…特にお前が幼子の間は、この城から出るな」

『はい…このシグルド、王のお側であなたをお守りするべく精進いたします』

王「良い返事だ…気に入ったぞ、シグルド

ではこの部屋から去れ、城内の案内のため我が臣下を待たせている

聞きたいことがあれば臣下たちに問え」

私は王に跪いて頭を下げ、玉座の間から出て行った

確かに部屋の外には王の臣下が私の事を待っており、その臣下に案内され私は城内を巡った

臣下「最後にこの部屋があなたの部屋です…

時間になりましたら先ほど案内した会食場へ来てください、それまではここでゆっくり休んでください」

臣下はそう言うと私から離れ去っていき、私は「ありがとうございます」と礼を言った後、私の部屋、と言われて案内された部屋に入っていった

その部屋には私がこれまで住んでいた家とは比べ物にならないほどの高級な家具や寝具が置かれており、ここが本当に王宮の中であると感じさせるものであった

私は艶のあるシーツがかけられたベッドに腰掛け、一つ溜息をついた

『…突然王国の騎士になれ、と言われるとは…

私はこれからどうなるのだろうか…？』

今後自分がどうなるかについて少し不安を感じつつ、私はそう独り言ちた