3000年の執着心5 (ページ13)

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第206話ページ13

『大変です！みんな、逃げて！』

私は集落の民たちの元へ向かい、そう叫び始めた

周りの民たちは私の話を聞き、何が起きたかとどよめき始めた

私はそれに構わず、こう続けた

『私の母が生み出した星晶獣が暴走し、大洪水を起こそうとしています…

大雨を降らせるつもりか、力を蓄えて大きな雲を作り出しています…

…このままではこの集落は水没してしまう…

…でも母は恐れて高台へ逃げて行きました…

…私も星晶獣から逃げ、このことを伝えようと思ってここにいます

…だから逃げてください！』

そう言うと民たちは私の話を信じた

何しろ私は他の集落から来た存在で、それも私は普段家から出るのは剣を振るう時だけであり、私の家がどういった家か知る由もなかったためであろう

私は「とにかく高台へ！」と民たちを高い場所－－それもこの集落が見えなくなる程高い場所へ誘導し、全員を避難させた

そしてしばらくして私は「星晶獣など来ない」などと責め立てられ始めたが、私は戦争の勃発を予感していたため、民たちの言葉に対し何も答えずにじっとしていた

と、そんな時－－－－

人1「…っ誰かっ…助けてくれぇっ！」

人2「ッハァ…ッハァ…ッ

…あんたら、どこのやつらだ？

よく逃げて来れたな…」

他の集落から逃れてきたのか、見知らぬ民たちが焦ってこの高台へ向かってくるのが見えた

ああ、やはり戦争が－－－－

私はそう思いながら、民たちの様子を見ていた