ウチとアンタと、キミの言の葉9 (ページ6)

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第328話ページ6

ジェイド「…貴女は他が為の結末が何よりの望みだと言うのですか？

なら貴女が消える事で僕達の受ける損失をどうして考えてはくれないんですか！？」

『…そらウチが死ぬのをウチで止められないやん

そこは受け入れてや、生きとるもん向かって行く先は死に直結するもんやろ』

ジェイド「だけど貴女は諦めただけ…」

そないやり取りを交わしている間、ウチの横でまた別の言の葉は飛び交う

監督生「…あっ！グリム！」

グリム「黒い石なんだゾ〜！

はむはむっ…うーん、美味い！」

ふとそれを気にして、ウチはジェイドから目を背けてそっちを見る

見ると猫みたいな黒い生きもんが、ユウちゃんの近くで笑てる

ウチはそない猫がこの場におったんを今ウチで初めて知った所や

グリム「…ん…？」

そない余計な事を思いながら猫の様子を見てると、何か様子がおかしい

喉に何かを詰まらせたような、何か苦しげな喉の声を猫はだんだん上げよる

グリム「…ぐるる…」

監督生「…？」

グリム「…石…石…

…石がもっと欲しいんだゾ〜ッ！！」

フロイド「…！！」

その猫のような生き物は、先程の穏やかな様子から凶暴な姿に変貌する

さしものウチもその変化には気付いて、何か只事ではない事は窺える

グリム「石…石〜ッ！！」

監督生「…ッ…！！」

『…！！』

猫はどんどん形を膨らませて、やがて最初の大きさからは想像もつかない程の大きさに変わる

ライオンよりも大きい、どころかスフィンクスでもウチが巡り会うたような、そない人の大きさには敵わんあまりにも大きな形に

グリム「グァァ…ッ…」

『…！！』

監督生「…ッ…グリムッ！！」

ふとウチはその猫に覆い被さられるように飛びつかれていて、ウチが今襲い掛かられているなんて現実も忘れて止まるより他にウチに残されている戦術がない事を窺っていた