ウチとアンタと、キミの言の葉9 (ページ39)

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第361話ページ39

主人公sideに戻り

『…は…？

…誰に言うとるんの？』

眠って起きたら変に嫌な気分の目覚めで、何があったと思って見てみればウチのよう知る苦手な男の腕にウチは抱かれて眠っていた

そない事ようウチは受け入れたな思いつつ、眠る前の記憶がほとんど残っていない

何かものすごい嫌な事があったって事だけは覚えとるけど、それが何の話なんかはウチにとってどうでもええ事なんやとウチで思ってる部分がきっとどこかにあるんやと思う

簓「お前と俺のどっちもやね

心配しとったで、お前が命いくつあっても足らんし俺が命どれだけ使ても足らんくらいに心配したわ」

『…うわ…こういう時まともに答えるんがホンマに苦手や

そこは何でふざけないん？』

簓「まともに話する時は俺かてするん

…ほんで？何で黙って勝手に戦ったん？

マイクも持ってへんのに敵う相手や思て戦った訳とちゃうんやろ？流石のAもその辺の弁えはあるって信じとったで？」

見れば見るほど、話をすればするほど偽物やのうて「この男はウチの苦手な白膠木簓言う男や」って分かるから寝ぼけたウチの思考はすぐに洗練される

多分まともに頭を使って考えるよりも、ウチの直感とか本能が感じる方が素早いくらいにウチももう慣れてしもた人間やって言えるんが事実なんと思う

それを生きる意味にしているウチも大概や思うけど、「何も知らない割に全部言い当ててくる」ような、見透かした目で相手を窺い何もかも相手の思う壺を確実に仕留めてくる所が苦手なんは妹だからといって譲る気はない

『…そない話はウチは知らん話やね

何の話や』

簓「すっとぼけへんの

隠し通せる誤魔化しと思てるんならそれは間違いやで？

全部バレとるよ、調べればすぐに見っかるわ

簓君の情報収集力舐めへんといてな」

『…』

簓「…で？顔見とったら大体分かるわ

俺守ろうとして1人で戦ってくれたん？」

『…な訳ないやろ

何でウチが簓のために戦ってやらへんとあかんねや』

ウチも嘘吐くのも無駄や思ってだんだん諦める

負けや、どう足掻いてもウチの負け

それはもう昔から分かっとるわ

簓「いけずなお口やね

まぁええよ、俺は分かっとるから

Aちゃんがそういう人間やって」

何も分かっていないはずのウチが全てを隠し通して来た相手であるはずのウチの苦手な男は、本気でウチの事をよう分かっとるみたいにそない事言うて笑っていた