第293話 ページ19
監督生side
監督生「…何でそんな言い方をするんですか?」
アズール「…!」
監督生「何で皆同じ言い方をするんですか?
そんなにサシャ先輩の事が大事で、私に話しかけられるのも嫌うっていう事ですか?
違いますよね?そんな言い方をするって事は皆で先輩に悪い噂を立てる事で1人きりにしてるだけでしょう?」
アズール「…監督生さん…?」
監督生「でも先輩はアズール先輩達のモノじゃないです
先輩達の都合の良い玩具でもなければ、先輩が悪い噂を立てられる理由なんてありません
私は先輩がどんな方でもきっと会話が成立する事を信じてこの場に来ています
それを先輩に止められる理由はありません」
アズール「…」
監督生「だからこのラウンジのカードは先輩達への牽制のために利用する気でいるんです
私を止めないで、っていう意思表示のカードだと思ってください」
私は今まで先輩の事に関する噂は色々な方面で聞いている
だけど誰も先輩の事を信用していなくて、その中にある「無言の優しさ」とか「本当の意味合い」に気付いていない
そして「近付かない方が良い」と距離を置いて、先輩を一定の距離から俯瞰して見ているだけ
何も分かっていないのに分かった気になっているのは私もきっと同じだとは思うけど、私は先輩に関する悪い噂は信じない
だって日本人の中には「言葉で表さないで伝える美学」があるのを私は知っているから
アズール「…もう一度伺います、何故彼女と話がしたいのですか?
それと先程の発言から窺うのであれば、貴女は「元の世界に帰りたい」と願う気はあるんですよね?
それを僕に依頼するのではなくて、同じ世界から来たであろう彼女と会話をする事に願いを込める理由は?」
監督生「日本に帰る事ができないならそれは受け入れるしかありません
世界という大きなものに立ち向かう事ができる程に私には力がない事は私も一番に理解しています
だから受け入れて、今の現状に馴染む事を選ぶんです」
アズール「…」
監督生「でも、先輩と会話がしたいのは私の一個人の私情です
私情を受け入れていただけないと言うのなら引きます、そこは私一個人の私情でどうこうできるものとも違う事は一応分かってはいるので」
そう私が思いの丈を伝えれば、アズール先輩は覚悟を決めたような顔をして「少し待っていてください」と私に向けて言っていた
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咲樹(プロフ) - まさかの監督生と出身同じで軽く運命感じてます!これからも投稿頑張ってください! (2021年12月2日 12時) (レス) @page29 id: b53a17c756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユウ | 作成日時:2021年8月30日 7時