キミとお前と、俺の見ている世界3 (ページ8)

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第102話ページ8

ウチは補習は放っておいて週に一度の特別な日やからウチで何かを楽しむつもりでいた

今日はセンセがいるから学校も映えるような特別な日

そんな記念日を過ごせるウチはウチなりに幸せで、家に帰っても1人でつまらん生活も気にならない高校生っていう時空を楽しんで過ごしていた

その他の日もウチで別につまらん訳と違くて、全体的に高校生活ウチで楽しめたんはそない出会いがあったからやって思う

だからウチで勉強する気はあったし、別に褒められる事を進んでしているのと違うけど勉強も軌道が乗っていた

試験でええ点取れるんはきっと「学校」というものをウチで楽しんで消化していたからやって思う

『…センセ！』

ウチでセンセと過ごす日々を楽しんでいる高校1年の秋頃、そんなウチの世界は他人によって多少変えられる

葵「…？…今日はお前達のクラスは授業をやっていない

何の用だ？」

『センセ、話そう！

ウチセンセと一緒にいたい』

当然の事やけどウチがセンセをいくら好きとはいえ、センセの立場ではウチを特別贔屓にはできない

そしてこれも当然の事やけど、センセはウチのためだけに存在しているセンセと違う

他の誰かにも必要とされる、「皆のセンセ」やからこの学校で「音楽の教員」として成り立つんや

そない当たり前の事に気付いたんも、きっと他に誰かがこの学校で同じ時間を共有して生きていたからやって思う

女生徒「…結城先生！」

葵「…？…あぁ、お前か」

女生徒「お願いします、今から合わせやるんで先生も聴いてください

あれから私達一生懸命練習やったんです、前よりは少しまともになってるはずですから」

センセとその誰かのやり取りにウチで疑問を覚えた

同時に、この2人に成り立つその世界をウチで理解しきれない事に「嫌」という感情を覚えた

笑ってセンセと話す女生徒に嫉妬をしたんか、あるいはウチで「ウチを1人にしないで」って心で思ったんかはウチにもよう分からん

葵「…お前達の部活動の顧問まで引き受けた気はないが」

女生徒「でも先生がいなかったら私達変われません！

だからお願いします」

箱庭の住人に違和感を覚えるウチは問いかけを示す

『…何やっとるんの？

センセがおらんとあかん事？』

女生徒「…？…あぁ、白膠木さん

白膠木さんも折角やし聴いてくれへん？もし時間あれば」

ウチに笑いかけるその女の子に、ウチで疑問を覚えて話を見える方向にウチで持っていっていた