第113話 ページ19
ウチで色々見て回って分かった事
まず皆は吹奏楽部におるんに吹奏楽に真面目と違う
人によりけりなんは事実でも、皆楽器を吹ける事で満足してはって「吹奏楽の出来」を評価の対象に入れていない
だから吹奏楽部のコンクールで銀賞なんは「その程度」と他人から評価を入れられるからや
それは当然の結果と思うし、人を悪く言うのがあまり好きと違うウチでもそこの評価の正確さに関しては譲れない思いを抱いていた
そして他にも色々言える事はあって、例えば音楽に対する知識、それから熱量
音楽の記号とか譜面に書かれとる言葉は大概日本語と違う異言語で、ウチも勉強するまで知らん言葉で譜面が溢れとるなって印象ウチで抱えたけど、それを音楽を奏でる側の相手が分かってへんのは流石のウチでも「あかん」って事くらい理解できる
知らないなら調べるくらいの事はせぇへんと楽譜に従う事やってできないし、そもそも音楽を奏でる側の熱意が色々問われると思う
譜面はある意味でウチらに道を示す地図みたいなもんで、言葉で表現するのが得意なウチで言うんねやったら「言葉という表現を逸脱したある一定の心の表現を伝えるための手段」って言えてある意味では言語のようなものや
つまりそこから何かを読み解いて、それを実感してどう動くかを決める言葉と違うけど役割は言葉と同じ「何かを紙面で伝えるもの」って言えるんが譜面
譜面を読む事は本を読む事と同じで、音楽を知りたければまずは譜面のお勉強からスタートとも言えるようなものとウチで理解していった
『…ねぇ、流石にウチでも音楽をやる相手が音楽の記号分かってないんはあかんと思うで?
期限決めて皆でこの譜面に書かれた言語習得しない?』
加悦「!」
『調べるの宿題にして、今後皆で集まったら皆で答え合わせして皆で音楽を分かりに行くんや
きっとウチらに足りないのは「集会(ミーティング)の時間」って思うで』
そない事を部長の加悦ちゃんに言えば加悦ちゃんも真面目に聞いてくれる
加悦「…せやな
皆自分の譜読みばっかりでそこに拘っとるけど、ミーティングもやらなあかんよね
皆でやっとる部活動なんやし…」
ウチは外野に変わりはないねんけど、この日からウチでマネジメントをしていく「マネージャー」に近い立ち位置で皆の事を真面目に考える「リーダーとは違う支援をする人間」に変わる事になっていた
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユウ | 作成日時:2021年10月17日 18時