第108話 ページ14
人の言葉っちゅーのはその人の箱庭を反映するものやから、何の事情も知らないウチにとっては意味の分からん言葉に聞こえる
それ程ウチが無知の人間やったって話で、ここからウチが箱庭の住人の事を理解すればウチはウチの間違いに当然気付く
ここまでがウチの話の導入部分で、ここまでが序曲やとするならここから先は起承転結で言う承の段階に入り始める
女生徒1「センセ、今日は真面目に忙しいんやね」
女生徒2「先生の大学の演奏会っていつやっけ？」
女生徒3「今日が9月22日やから…
明日やん！」
女生徒4「うえ、マジで！？
捕まえたらあかんかったんやん、真面目にやれば良かった」
『…？ウチで今全然ついて行かれへんねやけどどういう事や？』
聞けば部長のウチと学年が同じ子がウチに教えてくれる
ちなみに何で1年のウチらと同い年の女の子が部長をやっているかって言うと、ウチらの学校の吹奏楽部の成績を変える新人に期待して先輩が新たにそない風潮を作り上げていたからやった
せやからこの高校の吹奏楽部が変わろうとしてるって言うんは割と本気の真面目な話で、生徒が自主性を持ってやる気を出しているのもまたそういう訳が事情として含まれる
加悦「あのね、前に夏のコンクールに行った後に先生に講評を入れてもらった事があって…
その時からああいう言い方をしていたけど、その時は真剣に私達の悩みを聞いてくれていたから…」
『…？』
加悦「私達ね、部活動が強くないって言うんは分かっとるけど、何をどうしたら変わるかなんて分かってへんねやよ
誰かがいないとウチらで変われない」
多分1番にそない言葉の似合う、1年なのに部長の役割を果たしている頑張り屋の女の子は少し控えめにウチにそない事を言うていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユウ | 作成日時：2021年10月17日 18時
