第53話 ページ8
タッ…
フロイドは足を使て駆け始めて、ウチのよう知るオオサカの街をくぐり抜けるようにして進んでいく
ウチも本気でフロイドは足を使うんがきっと上手いんやろって認めて、いい加減にウチで小言を伝えて言う
『…フロイド足使うんの上手いな
ホンマに兄ちゃん人魚なんの?』
フロイド「人魚だよ
茎ワカメ、今から俺飛ぶから絶対腕掴んでて」
『…おん?』
フロイド「この辺人がウゼーくらい多いじゃん?
だからッ!」
『…ッ…!!』
フロイド「上から行ってッ!邪魔な奴ら避ければ早くいけるでしょッ!?」
フロイドは言いながらその場を飛び跳ねて、兎も顔負けなくらい高い場所まで宙を移動する
フロイドに抱えられたウチは本気で空を駆け回っているような実感をして、ほんでウチの気の付いていけないうちに高い所までウチが移動してるんに気付く
フロイド「人少ねーからこっからは普通に走るけど
建物越える時だけ飛ぶから絶対手離したりしないでね
死ぬよ?」
『…真面目な話聞かせんといて
フロイドパルクールかなんか得意なん?』
フロイド「得意だよ
空泳いでるみてーで何か楽しくね?」
『…いや、その感覚まではウチにも掴めんよ
ウチはパルクールはできんから』
フロイド「ま、それはどーでも良いけど
振り落とされたら死ぬのはマジな話だろーからちゃんと掴まっててよね」
そない言われて、それは正論やからウチでフロイドに一応掴まる
それを合図にしたかのように、フロイドはウチを見て一回笑うとまた前を見てどんどん走って進んでいく
ちょっとした非日常的な現実の中で、どこか若い心を取り戻して「青春」みたいな1シーンを刻むウチは、人生で少し贅沢をしているんと違うんやろか
フロイド「飛ぶよ
ちょっと着地の瞬間茎ワカメにも多少はダメージ入るだろーから覚悟しててね」
『…ッ…!!』
ウチはフロイドの言葉と動きに身を任せて、ウチで公園に辿り着けるまでフロイドに送られていた
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星猫 - 続編おめでとうございます!高評価しました! (2021年10月5日 9時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユウ | 作成日時:2021年10月2日 16時