第86話 ページ41
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ウチが高校生の頃のある思い出の話をしよか
ウチが中学卒業をウチでした頃合い、その頃には盧笙もウチのいるボロアパートに暮らしてはったんやけど、ウチは高校受験をして普通の高校生の型に収まっていた
オオサカ北区立第一高等学校っちゅー名前の少し受験勉強でもすれば入れるような、制服は夏も冬も学ランかセーラー服の別になんて事のない超普通のありきたりな高校で、ウチはウチの生活を築いていた
ウチの高校生活がどんなものやったか
それは割と普通で、ほんでウチやなかったらそない高校生活を送らんようなウチなりの生活やったと言えるって思う
ウチは高校に上がって、高校に自習室ってもんがあると知れば、そこで1人自習をして家に帰るのを遅らせるような習性を抱えていた
その理由は単なるウチの身勝手な理由やけど、盧笙と簓のおる家に何となくで帰りたくないウチの心が逃げ道にその自習室を選んでいただけ
帰ってウチの箱庭に住み着いている誰かと関わるのを苦手に思って遠ざけていたウチの勝手な理由で、そこに「嫌気」とか「相手を嫌い」とかそういう感情は持ってへん
けど単に他人との関わりを面倒に思ってるウチは1人自由に過ごせる時間を好き好んで選んでいた
せやからウチはそない理由で結果的に1人自習室で国語の勉強してみたり、あるいは数学の問題集を開いては6秒で答えを見るような当て付けの勉強でウチの暇な時間を潰して過ごしていた
『…あ、もう下校時刻か
帰るか…』
そない勝手な自由な時間を過ごしていたウチは、高校生活にさして楽しみを覚えるような日常をウチでしてる自覚は当初なかった
だけど事情が色々ウチの周りで変わって、確かにウチは「高校生」って言える時空をウチなりに過ごしていた事は認めている
あれも一個の青春の形で認められるんと違う?ってウチで思える思い出は確かにあった
それをウチで今から紹介しよう
『…?』
そのきっかけになる出来事は、多分この日盧笙と簓の2人が離れて行った事が大きな要因に含まれるんやって思う
自由勝手でウチなりの青春を送れたんは、ウチが本気で1人になったからやってウチで言えるから
『…どないしたん?』
だからこの先の話を知ってるのは、ウチとある特定の相手だけ
簓「盧笙と少しな…」
この物語は、誰もウチ以外の人間の知らない、「ウチ1人」を主人公にして成り立つウチの物語である−−−−
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星猫 - 続編おめでとうございます!高評価しました! (2021年10月5日 9時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユウ | 作成日時:2021年10月2日 16時