キミとお前と、俺の見ている世界2 (ページ40)

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第85話ページ40

『…ウチで過去の話真面目にするん地味に初めてかもしれませんね』

男上司1「せやな

お前「世界の結城葵」と知り合いやったん？その話詳しく聞かせて」

『えぇと…仕事のBGM程度に聞き流してくださいね』

皆ウチの話に興味を抱く人間は、仕事なんて置いてけぼりでウチの話を聞くために好奇心の目を抱く

それを煩わしいと多少思う気持ちも抱くけど、それよりもどうしてそんなに皆ウチの話に「気になる」って要素を抱くのか疑問や

皆自分の知らない話があると聞きたがる、人の秘密を知って餌に啜って生きる、人間とは残酷で美醜で言うなら醜い類の生き物や

『…ウチが高校の頃に、新任のセンセに葵センセが来たんです

ウチの高校そこまで有名と違う、そこらの公立の高校やったんですけど…』

男上司2「おれも結城葵がオオサカの有名な公立高校の音楽教師やってる過去は知ってるぞ

オオサカ北区立第一高等学校やろ？」

『…よう知ってますね

ウチあそこの出身なんですけど…』

女上司2「それで？」

『…ほんで…

ウチ芸術の授業で音楽選んだんであのセンセと巡り会う機会があったんです

ウチの高校、1年の頃に選択式の芸術の科目必須で…』

男同僚1「高校の芸術ってやっぱりそういうもんだよな

俺も科目選択式で1教科習得しないと卒業できない仕組みやった」

『…ほんで、ウチ気分で別に音楽得意なんとは違うんですけど適当に音楽選んで授業に決めてたんです

ウチの高校の芸術、美術か音楽か書道の3択やったんで』

女上司2「へー！それで音楽で世界の結城と出会ったの？

すごい偶然ね」

『…ホンマに

ウチの知っとるより、結城センセってすごい有名なんですね』

女上司2「今や「世界の結城葵」って呼ばれる、知る人ぞ知る日本人の有名ピアニストやからね

音楽の世界は少し敷居の高いイメージがあるから、一般的に知られてる有名人とは少し違うやろけど」

そない言われて、偶然の事やけどこの会社にはウチの知っとる少し狭くて独特の風景を知っとる人間が多いんやって感じて、ならええかってウチで認めて自然なウチの言語をウチで話していた