キミとお前と、俺の見ている世界2 (ページ33)

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第78話ページ33

フロイドside

－－オオサカ某所、昨日とは違う交差点にて－－

フロイド「…マジでこの街人間多くね？

俺早速疲れてんだけど」

アズール「お前は飽きるのが早いんですよ」

ジェイド「ですが海は食糧が多くて困りませんでしたね

どの世界に行っても、海だけは広いのにも関わらず共通した言語とルールで成り立つものですからここでも例外ではありません」

フロイド「人魚は見当たらなかったけどねぇ」

海からまた陸に上がって、また昨日と同じように街散策を始める

この世界の海は人間が住んでいるだけあって浅瀬はあまり綺麗だとは言えないけど、人から離れた遠くの場所には綺麗な海もあって海は大体どの海へ行っても共通した仕組み(ルール)で成り立ってるから俺らもそんなに変化を感じない

海は生殺与奪と弱肉強食は共通言語の仕組み(ルール)みたいなもんで、弱い奴を見捨てて自分を生きる事が正しさだっていう人間の生きる世界と違う仕組み(ルール)が存在してるから

フロイド「つーか、マジで茎ワカメの言ってるままの世界だよね

海あるけど人魚いねーとか、魔法が通じないとかそれもそうだけど他にも色々」

ジェイド「ちゃんとこの世の仕組みは一通り理解されてる方なのですね

その上でのあの言動だというのは理解に多少苦しみますが…」

アズール「…逆にその仕組みの中で自由を求めた結果ああいう形で存在しているのでは？」

フロイド「…うん？」

そんな取り留めもない話をしていると、またこの街で新たなものを俺は見つける

フロイド「…ねぇ、あれ」

ジェイド「…おや…？」

アズール「…？…！あれは…」

俺が見つけたのは街で貼られているビラ

何のビラかは俺にもあまり良く分かってはいねーけど、そこには3人の男が写されていて茎ワカメの知人がその3分の2を占めている

特に、俺が気にしてるのは昨日俺らが知り合った眼鏡をかけたあの男がそこに写っている所

フロイド「昨日のあいつも有名人な訳？」

ジェイド「彼女のお兄様も映し出されていますね

彼らは一体…？」

アズール「…言語は読み取れませんが、このチラシの雰囲気からして彼女は「顔を売るような相手」に囲まれているという訳ですね」

フロイド「…何か、茎ワカメの周りのメンツ濃くね？」

俺らはまた増えた情報に、茎ワカメの謎を暴いたはずなのにまた振り出しの地点に戻るような感覚をどこか覚えていた